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パンや餅(もち)、果実などの食物に発生する代表的なカビのひとつ。集落(コロニー)が青緑色をしたものが多いことから一般にこの名でよばれるが、アオカビの仲間には白色や灰色、黄色、紫色などさまざまな色の集落をつくるものがある。分類上はペニシリウムPenicilliumとよばれ、現在までに約230種が知られている。
隔壁のある菌糸が生え広がり、菌糸から分生子柄が垂直にのびる。分生子柄の先端からは梗子(こうし)とよばれる小枝がわかれてのび、その先に分生子(ぶんせいし:体細胞分裂により無性的に生じる胞子)が鎖状に発生する。この梗子のわかれる形状が箒(ほうき)状にみえるため、ペニシル(Penicil:箒の意味)という名がついた。 アオカビには無性生殖にくわえ有性生殖をして子嚢(しのう)をつくる種もあることから、子嚢菌類に属することがわかる。
抗生物質のペニシリンをつくるPenicillium notatumや、P. chysogenum、チーズの熟成に役だつP. camembertiやP. roquefortiなどもあるが、P. citrinumやP. islandicumなどのように、有毒物質を生じて穀物や農作物に害をなすものもある。
貯蔵された果実や穀類、球根などにペニシリウム属のカビが寄生することにより生じる。P. italicumによってひきおこされる柑橘(かんきつ)アオカビ病が代表的。表面の傷などから侵入した菌により、ミカンの表面に白い綿毛のようなカビが生え、最後には青い粉をふいたようになってくさる。 分類:不完全菌類ペニシリウム属。
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