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米の低コスト生産および飼料など他用途利用を可能にする超多収品種の開発がすすめられている。この研究で開発された品種の単収は、従来の品種の1.5~2倍ときわめて高い。交雑によってつくられた雑種初期世代、とくに雑種第1代(F1:→ 一代雑種)の植物は、両親の平均あるいはそのいずれよりも生育が旺盛(おうせい)で収量も増大する場合が多い。この現象(雑種強勢:ヘテロシス)を利用した品種開発もおこなわれている。→ 雑種
近年では、組織培養、細胞融合、遺伝子組み換えなどバイオテクノロジーの育種への応用がこころみられている。 今後、栽培地域のいっそうの拡大をめざした耐塩性や耐旱性(たいかんせい)など環境ストレス耐性にすぐれた品種の育成、あるいは農薬による残留毒性や汚染問題が深刻になってきた今日、農薬の使用量をできるだけ少なくすることのできる耐病虫性品種の育成などがさらに重要になってくるだろう。
水田は、米という基礎的食料を生産しているだけではなく、集中豪雨から洪水をふせぐダムとしての役割をはたすなど、水源涵養機能(すいげんかんようきのう)とよばれる重要な役割をはたしている。水田はこれ以外にも、水質を浄化させ、地域の生態系を保全するなど、国土や環境を保全するという重要な役割をはたしている。これらの目にみえない価値を経済的に評価すれば、多大な経済効果をもつとの試算がなされている。→ウェットランドの「内陸のウェットランド」 水田でつかわれる灌漑用水の75%は地下水や河川水となり、下流で再利用されている。また、水田は畑、森林をふくめた農林地全体で土砂の流出もふせいでいる。上流部の水田域をコンクリートでかためて市街化すると、集中豪雨により下流の都市部で浸水被害がおきやすくなるなど、下流の都市環境にもさまざまな悪影響がおよぶのである。 日本の水田面積は昭和50年代以降、年々減少しつづけており、しかも山間地域での棚田が次々と耕作放棄されている。そこで、これらの水田の多面的役割をみなおすとともに、水田を保全し維持管理するための新しい政策対応がもとめられている。
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