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地球内部の熱によってあたためられた地下水が、自噴することを温泉という。無機物を多く溶融しているものを鉱泉として、低温のものを冷鉱泉、比較的高温のものを温泉として区分する。地学的には、その土地の年平均気温より高温の湧泉(ゆうせん)を温泉とする。ただし、その温度は、国や制度によりちがっている。日本では25°C以上を温泉とし、未満のものを冷鉱泉としている。イギリスやドイツ・フランス・イタリアなどのヨーロッパ諸国では20°C、アメリカでは21.1°C(70°F)以上を温泉としている。
日本では、温泉の定義として1948年(昭和23)に施行された、5章30条からなる「温泉法」が適用されることが多い(その後5回改正)。それは、以下でしめすように、地学的定義よりは広義の定義をしているため、より多くのものが「温泉」として公式に表記することができるからである。 温泉法では、「地中から湧出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で、別表に掲げる温度又は物質を有するもの」と定義している。したがって、低温であっても、さだめられた成分を含有することによって温泉とすることできる。また、温泉法にもとづけば、火山ガスや火山性水蒸気なども温泉とすることができることになる。
温泉法では、25°C以上のものを温泉としている。さらに、以下にしめす成分のうち、いずれか1種類でも含有していれば、温泉とすることができる。なお、以下の含有量は、温泉1kg中におけるものである。
温泉は、温度(泉温)や湧出状況、液体の性質(pH)、成分などによって分類されている。
1978年に出された環境庁(現、環境省)「鉱泉分析法指針」では、温泉を温度により、以下のように分類している。
温泉は、湧出状況のちがいから地学的には以下のように分類されている。 などにわけることができる。本来、温泉は天然の湧泉を意味していたが、掘削や揚水、保温の技術的進歩によって深い地下水を掘削する人工的温泉も増加している。
「鉱泉分析法指針」では、温泉の液性を、湧出時のpHによって以下のように分類されている。
温泉の溶存成分の特徴をしめす特殊成分や、副成分による分類がすすみ、泉質の種類は、80種にも達した。しかし、現在では溶存する主要イオン名をもちいて、泉質をあらわすようになり、塩類名をもちいた泉質名は使用しないようになっている。溶存成分は、温泉中にはイオンとして存在しており、陽イオンの場合にはナトリウムイオン(Na+)、カルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、鉄(II)イオン(Fe2+)、鉄(III)イオン(Fe3+)などがあり、陰イオンとしては、塩素イオン(Cl-)、臭化物イオン(Br-)、フッ化物イオン(F-)、ヨウ化物イオン(I-)などがあるが、溶液の電気的性質は中性となっている。
「鉱泉分析法指針」では、泉質を以下のように分類している。
塩類泉は、塩化物泉や炭酸水素塩泉、硫酸塩泉にわけられる。水1kg中に固形成分1000mg以上ふくむ塩化物泉は、
炭酸水素塩泉は、
硫酸塩泉は、
単純温泉は、泉温が25°C以上で、固形成分が水1kg中1000mg未満で、一般に無色透明、無味、無臭である。あるいは、pHが8.5以上のアルカリ性単純温泉も単純温泉に区分されている。 特殊成分をふくむ療養泉として、水1kg中に硫黄を2mg以上ふくみ、硫化水素をふくまない単純硫黄泉(旧泉質名、硫黄泉)と、硫化水素をふくむ硫化水素泉、水1kg中に水素イオンを1mg以上ふくみ、塩酸や硫酸のような遊離鉱酸をふくむため酸味がある単純酸性泉、水1kg中に遊離二酸化炭素を1000mg以上ふくむ単純二酸化炭酸泉(旧泉質名、単純炭酸泉)、水1リットル中にラドンを100億分の30キュリー単位以上、またはラジウムを1億分の10mg以上ふくむ放射能泉などがある。
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