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コーヒー豆を煎(い)って熱湯または水で抽出した嗜好(しこう)飲料。コーヒー豆はコーヒーノキになる果実の種子を乾燥したもの。
コーヒー豆の利用はエチオピアではじまり、穀物のように煮て、豆も煮汁も食用にしていた。アラビア(→ アラビア半島)にコーヒー豆がつたわり、生豆をくだいて煮た煮汁を薬用にしたということが10世紀のイスラム世界の著名な医師ラージーによる記述にあり、これがコーヒーに関する最古の記録とされている。 13世紀にアラビアで豆を煎ってもちいることがはじまった。このことによって香りや風味がよくなり、コーヒーがたちまち多くの人にのまれるようになった。16世紀初期にコーヒーがトルコへつたわり、コーヒーをのませる店が登場した。 コーヒーがヨーロッパの各地につたわったのは17世紀前半で、豆の粉を煮てそのままのむ方法から、液を濾過(ろか)してかすをのぞく出し方が登場した。フランスではカフェ、イギリスではコーヒーハウスがあらわれ、社交の場としても発展した(→ 喫茶店)。 日本へは、18世紀にオランダ人が彼ら自身の飲用としてもちこんだが、日本人一般に普及するのは明治期の後半になってからである。
コーヒーの大衆化に貢献したインスタントコーヒーがあらわれたのは20世紀になってからで、日本の加藤了が技術開発をしアメリカで売りだした。 インスタントコーヒーは、現在コーヒー産業の重要な生産物になっている。製造法は、まず、荒びきの焙煎(ばいせん)したコーヒーに熱湯をくわえて抽出する。次にスピード・ドライヤーあるいは真空装置などを利用して、種々の方法でこの抽出液から水を蒸発させる。フリーズド・ドライコーヒーは、コーヒー抽出液を凍結し、昇華により水をのぞく。製品は、真空にして密封したびんや缶につめる。
コーヒーの製法は、赤く熟したコーヒーの果実を収穫し、種子をとりだしたのち選別して生豆をつくり、焙煎後ブレンド(配合)する。 焙煎には大別して浅煎り、中煎り、深煎りがあり、さらに浅煎りのライト・ローストから深煎りのイタリアン・ローストまで細かく8段階に分類されている。焙煎の程度によってコーヒーの芳香と性質が変化する。焙煎が強いと酸味が少なく苦みが強くなって風味はおとるが、色、味が濃厚で、カフェインが一部分解して興奮性の弱いコーヒーになる。焙煎が弱いと逆に酸味が強く、苦み、色、味はうすいが、風味のよい興奮性の強いコーヒーになる。 ブレンドは、コーヒー豆が品種、産地、等級、天候、保存状態など多くの要因で変動するので、商品の品質を一定にたもったり、豆を配合して特徴のある商品にするためにおこなう。
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