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カーボンファイバー、あるいは繊維状炭素ともよばれ、ほとんどが炭素でできている繊維。一般には黒鉛繊維もふくめて炭素繊維とよんでいる。軽量で高強度、高弾性というすぐれた性質があるところから、テニスラケットやゴルフクラブなどのスポーツ用品、航空宇宙関係などで多くつかわれる材料。ガラス繊維とならんで、代表的な無機繊維である。
一般的な製造方法は、炭素を大量にふくんでいる材料を繊維状に成形してから高温にして炭素の含有量を高くする。炭素繊維の製造法には、大きく分類すると、炭素の成分量を増加させる方法からは、固相炭素化、液相炭素化、気相炭素化の3種類があり、原料を中心に分類すると、繊維系、ピッチ系、炭化水素ガスの3種類になる。
もっともよくつかわれる原料は、ポリアクリロニトリル(PAN)というもので、セーターや毛布、カーペットにつかわれる繊維である。ほかにレーヨンやセルロースなどの繊維もつかわれる。炭素化するには、空気中で200~400°Cで熱して、酸化と架橋反応によって炭素の含有量が90~95%の繊維をつくり、さらに窒素などの不活性ガスの中で1000~1500°Cの高温にすると、炭素の含有量がさらに増大する。
ピッチは石油の揮発しにくい成分やコールタールからとる原料で、揮発しにくくゴムのように粘性があって、大量の炭素をふくむ。この物質を適度に加熱して流動性をもたせて、糸のように成形したものを高温で処理して繊維にする。一般には、PAN系と比較して強度は低いが、原料が安価で大量に利用できるという利点がある。そのため、コンクリートなどに混入して複合材料とし、建築用などに利用される。 ピッチ系炭素繊維には、等方性とメソフェーズの2種類がある。等方性というのは、炭素原子の配列が長さ方向と半径方向で大きな違いがない状態のもの。メソフェーズという意味は、2つの相ということで、成形する前の液体に近い流動性がある状態で一定程度規則正しく原子が配列されていることをいう。液体と結晶の中間的な原子配列であるため、一種の液晶とも考えられる。メソフェーズ系のピッチから製造される炭素繊維は、長さ方向にはしっかりと原子がならんで引っ張り強度が高くなり、断面には木材が乾燥したときにできる割れのように放射状の隙間がある。
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