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ガスから固体の結晶を製造する工程を一般に気相成長という。炭素繊維を気相成長で製造するには、ガス化したベンゼンやメタンを鉄の微粒子などを触媒につかって高温で熱分解して、炭素の粒子をつくる。温度、ガス濃度、触媒などの条件を調節すると、直径が15~800nm(ナノメートル:10億分の1m)の炭素粒子ができる。→ CVD 気相成長による炭素繊維の製造は、製造単価が高く、長繊維をつくれないという欠点はあるが、炭素原子の配列や結晶粒子の状態を精密に制御できる利点がある。そのため、ほかの方法では簡単に製造できない高性能の材料ができる。
炭素繊維を2000°C以上の高温で処理すると、炭素が99.9%以上の繊維材料ができるが、これを黒鉛(グラファイト)繊維という。結晶構造は、ほぼ理論的な黒鉛と同じになり、炭素繊維に比較して高弾性、高強度で、導電性が高い。
炭素繊維は、重量当たりの強度(比強度)が高いので、軽量で高強度が必要な分野で広くつかわれる。メソフェーズ系は炭素の層の間に多数のイオンをたくわえることができるので、最近は携帯電話やビデオカメラの電源として大量に製造される、リチウムイオン電池の材料のひとつになっている。
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