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会社とは、基本的には複数の人々があつまってそれぞれが財産・知識・ノウハウなどを出し、営業活動をおこなう組織のことをいう。個人で営業活動をおこなう場合、その活動のための財産の出資や労力の提供などに限界があったり、営業活動で生じた債務などの責任をすべて1人でおうといった大きなリスク(危険)が存在するが、その営業活動を複数の人々がおこなうことによって、これらの限界をできるだけとりさり(資本・労力の結合、リスクの分散・軽減など)、長期的に継続して活動をおこなえるように考えられたのが会社であり、その制度を会社制度という。
個人による多少とも大がかりな企業活動は古くからみられるが、共同して出資する企業形態は、初期にはおそらく相続を契機に発生したものと考えられる。血族外の複数の人々が出資して企業をおこす例は、古代ローマにおいて確認され、契約によってソキエタスという団体形式をとったが、この段階のソキエタスは今日の組合(日本の民法667条以下)に近い性格と考えられている。 10世紀以降、地中海の海上交易の中からコンメンダとよばれる企業形態が発展し、初期には1航海ごとの清算、出資者の有限責任と企業家の無限責任を特徴とした。今日の合資会社に近いこのコンメンダは、種々のバリエーションをともなって発展していった。 いっぽう内陸交易の中から、家族団体に近い企業形態をもつ大商人があらわれた。フィレンツェのメディチ家や南ドイツのフッガー家などは、教皇や皇帝権力とむすび、独占的大資本家に発展した。これらの企業は国によって呼び方はことなるが、無限責任のソキエタス(合名会社)であることが共通していた。 イギリスでは、植民活動や鉱山業をいとなむ特許企業から多数の出資者によるジョイントストック・カンパニーが発達し、ここから東インド会社のように株式会社として整備されるものがあらわれた。ただし1602年設立のオランダ東インド会社のほうが、先に株式会社の形態をとったとされる。 小規模で閉鎖的な株式会社ともいうべき有限会社は、19世紀末のドイツにおいてイギリスのプライベート・カンパニーにならって有限責任会社としてつくられたものである。
従来、日本の会社は4種類だった。合名会社、合資会社、株式会社の3つは商法が規定し、有限会社については有限会社法が規定していた。しかし、商法の第2編会社を独立させて2005年(平成17)に制定された会社法(施行は2006年5月1日)は、会社類型を株式会社と持分会社にわけ、有限会社を株式会社に統合、持分会社に合名会社、合資会社と新設の合同会社をふくめた。これにより日本の会社形態は、株式会社、合名会社、合資会社、合同会社の4種類となった。ただし、会社法施行以前に設立された既存の有限会社は、会社法上の特例有限会社として存在する。 会社にはおもに3つの特質がある。第1に、会社は利益をえるために対外的な営業活動をおこない、その活動によってえられた利益をその会社の構成員(出資者のことで社員という。従業員のことではない)に分配することを目的としている(会社の営利性)。したがって団体の活動を通じて直接に構成員の経済的地位を向上させることを目的とする相互会社や協同組合などは会社ではない。公益の追求を目的とする公益法人は、付随的に対外的営利活動をおこなうことがあるとしても、そこからえた利益は公益目的に使用されるのであって構成員に分配されるものではないから、やはり会社とはいえない。 第2に、会社の多くは共同の目的をもつ複数の人々の集合体である(会社の社団性)。ただし、構成員が1人である会社もみとめられていることから、この1人会社はいつでも構成員をふやすことが可能で潜在的な社団性をもっているとの説明がなされてきた。しかし最近は、社員を必須の要素とする団体と規定しなおしたほうがよいとの議論もある。 第3に、会社の多くは複数の構成員によって組織されるため、構成員おのおのがおこなった行為を会社がおこなったものとしてあつかうことは、法律関係を円滑に処理することになるし、またそうすることが社会的に有用である。このため会社は法人とされている(会社の法人性)。これにより会社自身が権利義務の主体としてあつかわれることになる。 上述した会社法による4種の会社は、社員の責任のあり方(会社の資産ではその債務を完済できないときに、債権者に対して社員がどのような法的義務をおうか)によって分類されたものである。合名会社では社員全員が債権者に対して直接、出資額を限度としない無限責任を連帯しておう(無限責任社員。原則として業務執行権・代表権をもつ)。合資会社は、合名会社の社員と同じ無限責任社員と、あらかじめきまっている出資額を限度として、債権者に対して直接有限責任を連帯しておう有限責任社員(業務執行権・代表権をもたない)とから構成される。株式会社と合同会社(および既存の有限会社)の社員の責任は、会社に対する出資義務にとどまる(間接有限責任。会社債権者に対して直接責任をおわない)。 合名会社と合資会社は、社員の個性や人的信頼関係が重視されるので人的会社とよばれ、株式会社と既存の有限会社は、社員の個性などを重視せず、端的に資本的結合としての会社財産に重点をおいているので物的会社とよばれる。新設の合同会社は社員全員が有限責任であるが社員間の結合関係が強く、有限責任の人的会社ともいえる。 会社の中には特別法にしたがうものがある。特定種類の営業を目的とする会社で一般的な特別法(保険業法、銀行法、信託業法など)にしたがう会社と、特定の会社のための特別法の適用があるいわゆる特殊会社がある。
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