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法律上、権利・義務の主体となる資格をみとめられた団体または財産。権利を取得したり義務をおうのは通常は自然人であるが、現実の社会では、団体自体または一定の財産自体を権利・義務の帰属点としてあつかう必要があり、法人という概念ないし法律的技術はそのためのものである。 法人の本質については、法人擬制説(自然人だけが本来の法主体であって、法人は法律によって特別に擬制されたものとみる説)、法人実在説(法人は法が特別に擬制したものではなく、自然人以外に法的主体としての実体をそなえた団体が実在するとみる説)などがある。
法人には、その本体が団体である社団法人と、本体が財産である財団法人がある。また、目的の種類によって、従来は、公益法人、営利法人、中間法人にわけられていた。公益法人には、広い意味では宗教法人や学校法人、医療法人などもふくまれるが、これらはそれぞれ個別法を根拠としていることから、民法にもとづいて設置された一般の社団法人や財団法人とは区別され、公益法人といえば一般の社団法人や財団法人をさしていた。 営利法人の代表は会社で、従来は民法および商法で規定されていたが、2005年(平成17)に制定された会社法により、主として同法に規定されることになった。中間法人とは、01年に制定された中間法人法にもとづく法人で、町内会、同窓会、サークルなどを対象としていた。そのほかの区別に、私法人と公法人、内国法人と外国法人(→ 外国会社)などがある。 従来の社団法人、財団法人は、所管官庁が設立を許可し、許可されれば優遇税制がうけられた。この制度は省庁の裁量によるところが大きいため、公益性の判断があまい、また、天下り先になるなどの批判があった。税制面で優遇されながら、営利事業に幅広く手を出しているなどの問題も指摘されてきた。 そのため、2006年5月に、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」(略称「社団・財団法」)、「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」の3法が成立し(一部は2007年施行、全面施行は08年)、従来の制度は大きくかわることになった。 これにより、従来の社団法人・財団法人の設立許可制はとりやめとなり、中間法人制度も廃止された。かわりに、従来の社団法人・財団法人、中間法人全体をカバーする形で、登記だけで法人格をえられる「一般社団法人」「一般財団法人」が新設されることになった。そのうえで、有識者でつくる公益認定等委員会が「公益性がある」と判断し、行政庁の認定をうければ、「公益社団法人」「公益財団法人」として税制上の優遇措置がうけられることになった。
法人は、法律の規定によってのみ成立する(民法33条)。この規定にあるように、日本では法人となるには何らかの法定手続きが必要で、法人法定主義が採用されているが、たとえばスイスでは一定の要件のもとに手続きなしで法人とみとめられる場合もあり、これは自由設立主義といわれる。 日本で法人の設立がみとめられる方式には、特許主義、許可主義、認可主義、認証主義、準則主義の5つがある。
法人においては、代表機関(理事、取締役など)が業務の執行をおこない、対外的にも法人を代表する。社団法人には、理事のほかに、最高意思決定機関として社員総会(株式会社では株主総会)が、財団法人ではこれにかわるものとして、理事のほかに評議員会がおかれる。 これらをふくめ、法人の内部機関の設計について従来は、特別法や個別法によるものはのぞき、民法や商法で基本がさだめられていたが、2005年6月に成立し、06年5月に施行された会社法により営利法人が、また上記の社団・財団法によって従来の中間法人をふくめ社団法人・財団法人が規定されたため、根拠法がそれぞれの個別法にうつることになった。
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