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バイオマスをエネルギー資源として、利用する方法が考えられている。たとえば植物は太陽エネルギーと二酸化炭素から糖質と酸素をつくるが、こうした植物の活動から生まれた物質は、生態間の物質循環サイクルの中で、太陽エネルギー、空気、水、土壌などの作用をうけながら、動物、微生物、無機物、そしてまた有機物へと変化していく。このサイクルに関与するすべての物質をエネルギー資源としてとりだすものが、バイオマス・エネルギーである。
バイオマス・エネルギーの利用法にもいくつかあり、(1)バイオマスがもっている石油成分の抽出、(2)特殊な海藻(ケルプ)や廃棄物バイオマスのメタン醗酵やアルコール醗酵による燃料生成、(3)水素を発生する藻や菌類からの水素抽出や葉緑体による太陽電池の製造、(4)人間や動物の糞、し尿のメタン醗酵などがある。 バイオマスは無尽蔵に再生可能というすぐれた長所があり、エネルギーとして利用可能な潜在量は、メタン換算で275兆kcalという試算もある。しかし研究途上のものが多く、自然生態系への影響、食料生産とのかねあい、コストなど、実用化のためには解決すべき課題が多い。
石油の成分に近い液体燃料を抽出できる植物のことで、石油植物ともいう。一般の植物は糖質が主成分だが、この植物は石油とほぼ同じ組成をもつ炭化水素でできているため、抽出した液を乾留すると、文字どおりの代替石油がえられる。 多くのものは茎や枝などの切り口から乳状の液がでるラテックス植物で、利用が検討されている種類には、高発熱量の炭化水素を多く含有するホルトソウ、アオサンゴ、ユーカリ、サイウンカクなどがある。とくにユーカリはひじょうに生長がはやく、世界各地で緑化の目的もあわせて植樹されている。 アオサンゴ1kgからは80gの代替石油がとれるといわれる。またラテックス植物とは別に、ボツリオコッカス・バークレーという藻からガソリンを抽出する研究もある。これはバイオガソリンとよぶべきものだが、抽出プロセスで多量の熱を必要とするなど、実用化のための課題ものこっている。ちなみに、以上のエネルギー植物に対して、従来から菜種油やアルコールなどの燃料を提供してきた菜種、トウモロコシ、サツマイモ、サトウキビなどは、エネルギー作物とよばれる。
サトウキビの一種で、甘味剤原料や家畜飼料として利用される、スイートソルガム(サトウトウモロコシ)のしぼりカス(バガス)から、高濃度のエチルアルコールを製造する技術が開発されている。一般に植物のセルロースは50%の糖化が限度とされるが、この技術ではスイートソルガム・バガスのセルロースを80%まで糖化でき、これによって濃度90%のエタノール(エチルアルコール)の製造原価が大幅に低下できるといわれる。
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