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実験炉としては、アメリカ・ロシア・EU(ヨーロッパ連合)・日本・中国・韓国の共同開発による国際熱核融合実験炉ITER(イーターと読む)が、2005年6月にEUがおすフランス南部のカダラッシュに建設することが決定した。ITERは、核融合炉を実際に発電に利用することが可能かを検討するための実験炉である。15年までに施設を完成させたのち、約20年間の実験・研究を予定している。総事業費は1兆3000億円、実験炉本体の運営費をふくむ建設費は約5700億円がみこまれ、EUが50%、ほかの5カ国が各10%負担することになっている。 日本政府は2002年(平成14)6月、青森県六ヶ所村への誘致を表明して、カダラッシュとあらそっていたが、EUにゆずるかたちで決着した。そして、日本はその見返りとして、関連施設を国内に建設する権利や、研究チームのトップをえらべる権利などをえた。 一方で、このITER建設には多額の投資が必要となるため、文部科学省では2003年1月、各大学や研究所などが独自におこなってきた核融合研究の拠点をJT-60U、LHD、激光XII号に集約し、ほかの施設は数年後をめどに廃止することをきめている。
核融合は原子力発電とくらべて「クリーン」だといわれることがある。大きな事故(原子力事故)のときに出てくる放射能で比較すれば、原子力発電より少ないことは確かである。ただし、日常的な放射能漏れは、原子力発電をうわまわることが懸念されている。 原子力発電では、放射能の多くは、いちおうは燃料棒の中に閉じこめられている。ところが、核融合炉では、半減期が12年の放射性物質である燃料のトリチウムが「裸」の状態で炉心に注入され、装置内のいたるところを気体や液体のかたちでうごきまわっている。そのため、放射能により汚染された機器などの放射性廃棄物も、原子力発電よりさらに多量に発生することになるのである。
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