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沸点の違いを利用して2つ以上の液体混合物から成分を分離する蒸留方法のことで、分別蒸留ともいう。沸点がことなる2種類以上の揮発性の液体が混合されている溶液を加熱していくと、最初に沸点の低い液体が蒸発していく。蒸留するときに、溶液が完全になくなるまで加熱せずに、途中で中断すると、蒸発してから液化させた液は、沸点の低い物質の濃度が高い溶液になり、のこる液は、高い沸点をもつ物質が高濃度になる。→ 混合物 原油から各種の石油製品を製造するときは、トッパーとよばれる精留塔をつかって、まず沸点の低いガソリンなどをとりだし、高沸点の成分は、高温高圧や触媒をつかって熱分解(→ クラッキング)して、できるだけ高価格の低沸点成分を多く分離する。→ 石油
分留の操作で、蒸留装置から低沸点の成分を一度気化させてから液化してとりだすことを、留出といい、留出される液体を留出液という。これに対して、加熱していた容器から低沸点の成分が少なくなった液体をとりだすことを缶出、缶出される液体を缶出液といっている。一般に蒸留塔では、留出液は、塔の上部から留出され、缶出液は、塔の下部からとりだされる。
精留というのは、精密蒸留を略したもので、分留の操作のうち、留出液の一部と混合物の加熱によって発生している蒸気とを接触させる操作(還流)をおこなう方法をいう。精留は、精留塔という装置をつかうのが一般的で、工業的によく利用されるのは、棚段(たなだん)塔と充填(じゅうてん)塔である。
エタノール(→ アルコール)と水の混合物の場合、留出液を何段にも区分された精留塔に還流すると、留出液の温度がさがっているので、下からのぼってくる蒸気と接触して蒸気中の高沸点成分である水の一部が留出液中に凝縮され、逆に留出液中の低沸点成分であるエタノールの一部がふたたび蒸気となる。 これが各段でくりかえされ、しだいに高沸点成分の水が液体となって濃縮され、エタノールの濃度が高くなった蒸気が上にのぼる。段数をじゅうぶんにとれば、1回の操作で、最上段で濃度95%のエタノールをえることができる。連続蒸留塔を利用して蒸留すると、原料の混合液が塔の中をながれおちていく段階で、実質的にすべてのエタノールが水と分離されるため、原料液のむだがでない。
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