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肺、気管支などに発生する悪性腫瘍。日本で急増している癌のひとつで、1993年には男性の癌死亡率でトップになった。男女総数でも胃癌とともにトップを占める。50歳以上、とくに70歳以上の高齢者に多い。 肺癌の発生原因はまだ明らかではないが、喫煙が危険因子になることがわかっている。毎日喫煙する人、喫煙開始年齢がわかい人ほど、肺癌になるリスクは高くなる。一般に、1日にすうタバコの本数に喫煙年数をかけた数値(喫煙指数)が600以上の重喫煙者はハイリスク群といわれる。そのほか、大気汚染や放射線物質(→ 放射線生物効果)などとの関連も指摘されている。 喫煙のほかには、ヒ素、アスベスト、クロム酸塩、ニッケルなども肺癌の要因となる。→ アスベスト汚染
肺癌は組織型により、小細胞癌、腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌などにわけられる。もっとも多いのが腺癌で、男性肺癌患者の40%、女性肺癌患者の70%以上を占めるとされる。肺野型といって、肺の末梢に発生しやすい。次に多いのが扁平上皮癌で、肺門型といって、気管支が肺にはいった部分に発生する頻度が高い。大細胞癌は一般に増殖がはやく、発見されたときはかなり進行していることが多い。小細胞癌は肺癌の15~20%を占める。増殖がはやく、脳やリンパ節、肝臓、骨などにも転移しやすい悪性度の高い癌である。
初期の症状は、組織型によってことなるが、一般に、咳(せき)、痰(たん)、血痰、胸痛、呼吸時の喘鳴(ぜんめい)、息切れ、声のかれなどがみられる。腺癌では初期はほとんど症状があらわれないこともある。 肺門部の癌では咳、痰、血痰などがはやくからあらわれやすい。食欲不振や発熱などの症状がみられることもある。脳や骨に転移がある場合は、頭痛や腰痛などの自覚症状もある。肺癌の一般症状は、風邪(かぜ)などの症状に似ているので、40歳以上の喫煙者で、いつまでも咳がでる、息切れ、痰、胸痛などがあるときは、早急に検査をうけたほうがよい。
診断は、胸部レントゲン検査(→ X線)が基本となる。異常がみとめられれば、細胞診もおこなわれる。痰(たん)の中の細胞をしらべる方法と、気管支鏡を鼻や口から挿入して細胞を採取する方法がある。肋骨(ろっこつ)の間から針をさして細胞を吸引する、穿刺(せんし)吸引細胞診がおこなわれることもある。さらに、CTスキャン、MRIなどの検査も、正確な情報をえるためにもちいられる。
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