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項目構成
人間界にあそびにきた天女が水浴をしていると、人間の男が衣をかくしてしまい、そのために天界にかえれなくなった天女は人間と結婚する。こうしたいわゆる「羽衣伝説」は、世界に広く分布し、インドの「リグ・ベーダ」(→ ベーダ)や中国の「捜神記(そうじんき)」、アラビア文学の「アラビアン・ナイト」などにも散見する。 ミクロネシアのウリティ島の神話では、天女は海からきたネズミイルカの少女2人になる。2人は人間の男たちの踊りをみるために夜ごとに尾びれをぬぎすてて岸辺にやってくるが、4日目の夜、1人の少女はある男に尾びれをぬすまれてしまう。海にもどれなくなった少女は尾びれをかくした男と結婚し、2人の子供をもうけた。ところがある日、包みをみつけ、そこに自分の尾びれを発見する。地上にのこす子供たちに、絶対にネズミイルカの肉を食べないようにつげて、女は海にもどっていく。→ ミクロネシア人
オーストラリア、ポリネシア、ミクロネシアの3つの地域にかこまれている文化領域のメラネシアは、700をこえる言語のあるパプア系諸語を話す人々とオーストロネシア語族の言語を話す人々にわかれる。ポリネシアやミクロネシアは天地開闢の神話が発達しているが、メラネシアでは、宇宙の存在を前提とし、のちの展開をかたる場合が多く、とくにパプア系諸族には宇宙創世の神話はみられない。また、太陽などの宇宙的存在は人格化されている。 ニューギニアなどには、人間の起源として土中の穴から出現したという神話も広く分布している。そして、ヘビが重要な役割を占め、人間もかつてはヘビのように脱皮して、若返りをつづけて死ぬことがなかったとされた。また、女を妊娠させたヘビをその息子が毒殺したところ、目からココヤシが生えてきて、作物の起源をなしたという物語もあるように、ヘビは神や親族としてしたしまれている。
メラネシア神話の中心的な特徴は、仲のわるい兄弟の神話が広く分布していることである。兄弟のうちのどちらかが力や知恵にたけていて、この能力の差が物語を生んでいく。 ニューギニアの民族メケオの神話では、一方が果物、他方が肉だけを主食にしていた兄弟が登場する。あるとき、果物を主食にしていたほうは、もうひとりが丘にかくされた入り口からはいって有袋類のワラビー(→ カンガルー)とニワトリをもってきたのをのぞき見する。そこで自分もまねしてみるが、不器用なために動物をみなにがしてしまう。そこで兄弟はけんかをはじめるが、妻たちが仲介し、鬼退治におくりだすという話になる。 また、オーストロネシア語を話す人々の神話では、一方が他方の妻と姦通(かんつう)したり、陰部に入れ墨をしたりすることから、殺しあうといったような事態におちいり、別離する展開がよくみられる。 こうした兄弟争いの神話も、日本神話の海幸彦と山幸彦と共通性がある。→ メラネシア人 → オセアニア美術
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