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オオコウモリ科に属する200種近くいるコウモリの総称。キツネのような顔から「とぶキツネ(flying fox)」という英名がついた。また、果実や花、花粉などを食べることからold world fruit batともよばれる。アフリカ、東南アジア一帯、インド洋や太平洋の島々などの熱帯雨林やオーストラリアの森や沼などに、またときに沿岸地域に分布する。
頭胴長は5.0~40.6cm、体重は1.3kgにまでなる。最大の種は翼幅が1.7m。体色は赤茶色、茶色、灰色、黒が多いが、鮮やかな体色をもつ種もあり、背の上部と肩の色がはっきりしていて、体に縞(しま)模様があったり、目の周りに眼鏡状の斑紋があったりする。冬眠はしない。オオコウモリ類はよく発達した大きな目をもつ。耳の構造は単純である。 一般的なコウモリの仲間とちがって、飛行する際には、反響定位よりもすぐれた視覚を頼りにする(→ コウモリの「飛行と反響定位」)。視覚にくわえて原始的な反響定位をつかって飛行するのはルーセットオオコウモリ属だけである。 鼻孔に筒型の短い突出部があるテングフルーツコウモリ属は、オオコウモリの仲間でもかわった性質をもつ。もうひとつのめずらしい種であるウマヅラコウモリは、こぶやひだがたくさんついた長い鼻面をもつ。 アフリカにすむウマヅラコウモリは、求愛のディスプレーの際に歌をうたうことから、「とぶオルゴール」とよばれている。オスのウマヅラコウモリののどの組織は肥大しており、鳴き声を拡大する働きをもつ。
オオコウモリは、「キャンプ」とよばれる騒々しい大群をつくって木にとまり、コロニーを形成することが多い。かつてルーセットオオコウモリは何百万頭にもなるコロニーをつくっていたが、現在では人間におわれて、大きなコロニーとしては数十万頭程度のものがいくつかのこるだけである。 1年を通じて繁殖するようだが、雨季や食料が豊富な時期に年1回以上のピークがあると考えられている。メスはふつう1回に1頭しかうまないが、双子が生まれるときもある。子供は3~4カ月間、母親とくらす。
オオコウモリの主食は果物や花の蜜、花粉であるが、葉の汁をすって特別な栄養素もとる。彼らは、熱帯雨林やサバナにおける植物のライフサイクルに重要な役割をはたしている。非常に多くの植物が、程度の違いはあれ、オオコウモリの大群にたすけられている。オオコウモリは花に受粉したり種をはこんだりするからである。 これらの植物はいくつもの商品を生みだすことからも、オオコウモリの存在は有用だといえる。コウモリに依存するもので有名なものは、チョウジやカシューナッツ、イナゴマメ、バルサ材などである。また、バナナやパンノキ、アボカド、イチジク、マンゴーなど栽培作物もコウモリの助けをかりて生きている。 しかしながら多くの国で農民は、果樹園の作物に害をおよぼすとして、オオコウモリを駆除してきた。受粉の媒介や種子の散布に彼らが重要な役割をになっていることが明白になった今も、その駆除はつづいている。
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