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フロンガスは和製英語で、正式にはクロロフルオロカーボン(CFC:Chloro Fluoro Carbon)という。最初のフロンガスは、1928年、アメリカの科学者T.ミジリーによって開発された。そして、31年からデュポン社とゼネラル・モーターズ社の合弁会社によって、製造、販売が開始された。このときはフレオンという商標で売り出されたが、その後にあいついで開発されたフロン類は、無害で安全な安定した物質として、エアスプレー(→ スプレー)、冷蔵庫(→ 冷凍)やエアコンディショニングの冷媒(→ 空調)、半導体や精密部品の洗浄、発泡スチロールなどの製造に大量に使用され、使用後はそのまま大気中に放出されてきた。 しかし、1974年にアメリカの科学者シャーウッド・ローランドらによってフロンによるオゾン層破壊(→ オゾン層)の可能性が指摘された。そのことを裏づけるように、85年には南極上空にオゾンホールが発見されたことから、地球環境問題(→ 環境問題)として一躍脚光をあびるようになった。
大気圏(→ 大気)の外側、地表から10~50kmの成層圏にあるオゾン層は、太陽から地球にふりそそぐ紫外線を吸収し、人間をふくむ地上の生物たちをまもっている。中緯度地方では、1%のオゾン層の減少によって、地上にとどく紫外線の量は2%増加すると推定されている。
紫外線の増加は、人体の皮膚癌、白内障の増加と免疫機能の低下をひきおこす。免疫機能の低下によって、ヘルペスのような感染症にかかりやすくなったり、伝染病に対する予防接種の効果が弱くなると予想されている。
また、動物プランクトンの産卵数や孵化(ふか)数が減少、植物プランクトンも成長が抑制され、その結果、魚類もふくめた海洋生態系(→ 生態学)は大きな影響をうける。植物の成長もさまたげられ、農作物、たとえばダイズの収量が大きく減少するなど、食糧生産(→食料需給の「現在の状況」)へも深刻な影響が予測される。 さらに、紫外線の増加は、木製品やプラスチック製品の変色や強度の低下をひきおこす。また、大気汚染によって窒素酸化物の濃度の高い地域で対流圏オゾンの増加をまねき、光化学オキシダントを生成、光化学スモッグの原因となる。
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