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イノベーションの本来の意味は、現状に変化をくわえ、新しい考えや物事を導入することで、ときには刷新、革新、新機軸、新考案などの訳語があてられている。
経済学用語としては、オーストリア出身のアメリカの経済学者シュンペーター(1883~1950)が、企業経営者による生産諸要素の新しい結合、あるいは生産・販売上の革新もしくは新機軸をあらわす概念としてこの用語を使用し、たんなる発明(インベンション)とは区別したことに由来する。彼によれば、企業経営者のこのような創造的破壊活動こそ経済発展の原動力であり、またときには10年前後の景気のうねりをもたらすものである。 日本では当初、この用語は革新もしくは新機軸と翻訳されていたが、1956(昭和31)年度の「経済白書」でつかわれたことを機に、技術革新という訳語が定着した。これはひとつに、その当時新しい生産技術が次々と目白押しに導入され、高度経済成長が実現されたからである。 企業が新しい生産方法を採用し、また新製品を開発したりするのは、生産技術上の進歩があってはじめて可能であるから、企業経営におけるイノベーションを技術革新というのは、あながち誤りではない。しかしながら、技術革新がただ工学技術の進歩、向上にかぎられると考えるのは誤りである。
たとえば、スーパーマーケットは、小売業における販売方法の革新であり、それ自体は技術進歩の結果ではなく、量産ならぬ量販という着想の所産であった。 もっとも、思い付きや願望だけでイノベーションが可能になるわけではない。この場合でいうなら、大量仕入れ、大規模店舗、豊富な品ぞろえ、迅速な在庫管理などのノウハウ、またそのための機器、システムの発達が必要であるし、顧客サイドにおいても冷蔵庫やマイカーなどの用意がなければならない。 シュムペーターが強調したのは、技術の進歩と社会の動向をみとおしつつ、いっそうの発展へむけて経済社会をうごかす企業家職能なのである。 → オートメーション
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