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戦車などの装甲戦闘車両(→ 軍用車両)を破壊する兵器の総称。通常兵器にくらべてとくに大きな装甲貫徹力をもつのが特徴で、小は歩兵投擲(とうてき)式(→ 手榴弾)から大は大口径の対戦車砲、ミサイル発射機までをふくむ。通常、歩兵携行(けいこう)式および牽引(けんいん)式のものをさすが、対戦車車両をふくむ場合もある。
火砲(→ 大砲)と無誘導の対戦車ロケット、誘導式の対戦車ミサイルに大別され、火砲としては対戦車銃、対戦車砲、無反動砲がある。 装甲を貫徹するために、弾丸の速度、重量に依存するものと、弾丸内の炸薬(さくやく)の爆発力に依存するものがある。現在の主流は、成形炸薬弾とよばれる爆発力に依存する特殊弾頭で、とくに歩兵携行火器、対戦車ミサイルのほとんどがこの弾頭を使用している。これは成形炸薬弾が、弾丸の速度に無関係な貫徹力をもっているため、軽量小型の発射機でもじゅうぶんな威力がえられるためである。
対戦車兵器は通常、歩兵部隊によって運用される。歩兵部隊内には各種の対戦車チームが編成されており、対戦車ロケット、対戦車ミサイルが装備されている。歩兵部隊の対戦車戦闘は積極的なものではなく、受動的、防御的なものである。これは、歩兵部隊の対戦車兵器が以前にくらべてかなりの威力と射程をもつようになったとはいえ、無防備の歩兵が戦車などの装甲戦閾車両よりも圧倒的に不利だからである。 敵戦車攻撃に対してじゅうぶんな準備がおこなえる場合には、対戦車ミサイル、対戦車ロケットを重層的にくみあわせた防御陣地を構築して敵を撃破する。それ以外の場合でも、できうるかぎり遮蔽物(しゃへいぶつ)などを利用して隠蔽(いんぺい)された状態(→ カムフラージュ)から攻撃することが不可欠である。
対戦車兵器は戦場に戦車が出現すると同時に出現した。はじめは通常の火砲を水平射撃して、対戦車兵器として使用していたが、やがて歩兵の小銃から発射する徹甲弾が開発された。その後、これらは専用の対戦車砲と対戦車銃へと発展した。
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