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ミクロの粒子が電磁場から力をうけたり、逆に電磁場をつくったりする性質を、その作用の大きさであらわした物理量のこと。電気量、電気とほぼ同義だが、個々の物体や粒子などがもつ電気をさすときには電荷という言葉をつかうことが多い。あるいは、そのような性質をもつ物質的な実在をさしてつかわれることもある。
電荷の量は正負の実数であらわされ、SI単位(→ 国際単位系)はクーロン(C)である。1クーロンは、2つの点電荷を1mの距離をへだてておいたときに、98.98755 × 109Nのクーロン力がはたらく電荷である。導線に1アンペアの電流がながれるとき、1秒間に通過する電気量が1クーロンである。電気素量e = 1.602176462 × 10-19クーロンとすると、現在、単独で観測される素粒子は、+eの電荷をもつか、-eの電荷をもつか、あるいは電荷をもたないかのいずれかである。電荷は粒子の属性なので、粒子の種類によってきまるのだが、電気素量よりも小さい電荷をもつ粒子が単独で観測されていないということである。クォークは-e/3または+2e/3の電荷をもつと考えられているが、単独のクォークは観測されていない。そのため、通常の物理的、化学的過程はeを最小単位として説明できる。 マクロな物体の電荷は、構成する粒子の電荷の代数和である。そのため、eの整数倍以外の電荷がみいだされたことはない。典型的な粒子として、負電荷-eをもつものに電子があり、電荷+eをもつものに陽子がある。結局、マクロな電気的現象や化学的現象は、電子と陽子の電荷の作用によって説明できる。ただし、マクロな現象にあらわれる電荷には、真電荷、分極電荷という区別がある。
ふつう、電子と陽子をふくむ原子や分子は一体となって結合しており、全体としては中性の物質として存在していることが多い。しかし、そのような原子や分子が電子とイオンに分離すると、これがマクロな電荷としてあらわれる。このような電荷を真電荷という。真電荷は物質からとりだすことができる。電流は、この真電荷の流れである。
一方、電子とイオンに分離するのではなく、原子や分子の中にある電気的な偏りがそろって同じ方向をむくことによってマクロな電荷としてあらわれるのが、分極電荷である。全体としてみれば中性である分子の内部も、複数の原子が結合しているため、電子の分布には偏りがあり、正に帯電している部分と負に帯電している部分とがある。このように分子内の正負の電荷分布にずれがあると、分子は正極と負極をもっているように考えられ、これを電気双極子という。 ふつうは電気双極子の向きはバラバラでそろっていないので、たがいにうちけしあい、ミクロには電荷分布に偏りがあってもマクロには電荷はあらわれない。しかし、電場の中におくと、多数の双極子が電場に反応して同一の方向をむく。すると、物質内部では電気双極子が交互につらなるのでやはりうちけしあうのだが、物質の表面ではマクロな電荷があらわれる。これを分極電荷という。分子だけでなく原子でも、電場内では電荷分布に偏りが生じ、同様に分極電荷がみられる。分極電荷は、原子もしくは分子から分離した電子やイオンによって構成されているわけではないので、物質からとりだすことはできない。
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