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電気現象については、古代から摩擦電気が知られていたが、電気が状態ではなく、実体として考えられるようになったのは、伝導現象が発見されてからである。1729年、イギリスの物理学者スティーブン・グレーは、摩擦して電気的引力をもたせたガラス棒を、ある種の物質をとおして他の物体に接触させると、その物体もガラス棒と同じく小物体をひきつける能力をもつようになることをみいだした。この報告をうけとったフランス生まれのイギリスの物理学者ジョン・デザギュリエは、グレーの死後も実験をつづけ、電気的能力をつたえる性質をもつ物質を非電気体、または導体と名づけた。デザギュリエが導体を非電気体とよんだのは、当時、ガラス棒が引力をもつのはそのような状態になるからだと考えていたことを反映している。しかし、伝導現象が発見されると、物体からはなれて他にうつることができる実体を考えるほうが合理的となった。これ以後、電気現象は電気という実体のしめす現象として理解されるようになる。 その実体としての電気が1つではなく、2種類あることをしめしたのが1733年の、フランスの物理学者シャルル・デュ・フェイによる発見である。デュ・フェイは、帯電させたガラス棒と樹脂棒では、他の物体をひきよせるようすや反発するようすがことなることなどから、電気には2種類あり、同種は反発しあい、異種はひきあうことを結論した。 以上の発展の後をうけて、電気の実体化に理論的表現をあたえたのが、アメリカの科学者、政治家ベンジャミン・フランクリンであった。フランクリンは1750年、電気の一流体説を提唱した。彼は、あらゆる物体は重さのない電気流体をある量だけふくんでおり、それが過剰もしくは不足になると帯電状態になるとした。それぞれの状態を正、負とよんだのもフランクリンが最初である。また、フランクリンは、電気流体はガラスをとおりぬけられないが、電気的引力はガラスをとおりぬけると考え、電気にも遠隔作用の概念を適用した。この考えは、重力以外にははじめてのことである。重力と電気力の類似をいっそう強めたのは、85~89年の間におこなわれた、クーロンの法則の確立である。 電気力と重力の類似にもとづいて電気の理論が発達したことは、電気を荷電粒子の振る舞いとして考えることをみちびいた。1827年、フランスの物理学者アンドレ・マリー・アンペールは、論文「実験から一意的にみちびかれた電気力学的現象の数学的理論について」を発表する。ここでアンペールは、力学の理論構成にならって電磁理論をくみたてようとした。彼は、質点に対応する実体として電流要素を考え、電気力はそれらの間に遠隔的にはたらく中心力としたのである。彼が自分の理論にあたえた電気力学という名前は、文字どおり電気の力学を意味するものだった。そして、46年にドイツの物理学者ウィルヘルム・ウェーバーは、電流要素の本性として荷電粒子という概念を導入した。ここに、電荷をもつ実体としての粒子が電磁気理論の本質的構成要素とされたのである。 さらに、1897年にイギリスの物理学者J.J.トムソンが電子の存在を確立したことにより、電荷eがすべての物質の要素電荷とみなされるようになった。
電気工学で、電荷をたくわえる素子をコンデンサーといい、たくわえることができる能力を静電容量という。C=Q/Vで静電容量が定義されるが、ここでQは電荷(クーロン)、Vは電圧(ボルト)である。
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