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沖縄県の先島諸島西部にある島嶼(とうしょ)群。八重山諸島ともいう。石垣島を主島とし、竹富島、小浜島、黒島、新城(あらぐすく)島、西表島、鳩間島、由布(ゆぶ)島、波照間島、与那国島などの有人島と多数の無人島からなる。一般には北方にうかぶ尖閣諸島をふくめるが、自然地理学的には両方を区別することが多い。行政区分では石垣市と竹富町、与那国町に属する。
山地が多く複雑な地形の石垣島、西表島、与那国島など高島(こうとう)群と、石灰岩台地の平坦な竹富島、波照間島、黒島など低島(ていとう)群に大別される。各島とも発達したサンゴ礁にとりかこまれる。気候は梅雨と台風期にまとまった降雨がみられる亜熱帯海洋性気候である。動植物相は亜熱帯原生林を中心に、学術的に貴重な八重山特有の種が多数確認されている。植物ではヤエヤマヤシ、サキシマスオウノキ、ヒルギなど、動物では国の特別天然記念物のイリオモテヤマネコやカンムリワシ、アホウドリをはじめ、大型蛾のヨナクニサン、人魚にまちがえられたジュゴンなども生息する。
産業はこの自然条件を生かして多岐にわたる農業経営がなされ、サトウキビやパイナップル、米、野菜の栽培、黒毛和牛の飼育などがおこなわれている。製糖工場も立地し、伝統のある八重山上布(じょうふ)や泡盛(あわもり:→ 焼酎)の生産ものこる。うつくしい海やサンゴ礁、マングローブなどのジャングル、そして純沖縄風の集落形態など多くの観光資源にめぐまれ、観光業が島の経済に占める割合は年々増加している。交通は石垣島がすべての起点となり、羽田、大阪、那覇の3空港から石垣島へ空路が就航し、石垣空港からは与那国、波照間両空港への定期便もある。その他の島々へは石垣港からフェリーなどの海路でむすばれる。
16世紀初頭から琉球王国の支配体制にくみこまれ、強制植民によって集落がつくられた。1609年(慶長14)からは島津氏の琉球征服で実質的には植民地となり、苛酷な人頭税や貢布制度にくるしんだ。開拓における最大の難関はマラリアの猛威で、1771年(明和8)の八重山地震津波など自然災害とあわせて集落が全滅することもあった。第2次世界大戦後はアメリカ統治下の琉球政府のもとふたたび農業開発がこころみられたが、入植者が急増するのは1962年(昭和37)にマラリアが撲滅されたあとである。
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