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人間の介入以前に、ある地域で自力で生活している生物種を在来種という。野生種、自生種、土着種ともいわれる。これに対して、人間によって外からもちこまれた生物種は、帰化種、外来種などという。狭義には、古くからある地域の植物相(フロラ)を構成していた種をさす。
現在、在来種は、人間の影響で地球上のあらゆる場所で大きな影響をうけている。多くの在来種にはすでに個体数が減少し、絶滅の危機に瀕しているものもある。日本の在来種においても、植物(維管束植物)5500種のうちの5種に1種が、絶滅の恐れがある。また動物では3万5000種のうち、2%が危機的状況にある(哺乳類では2種に1種、鳥類では5種に1種、両生類では4種に1種)。→ 絶滅危惧種 在来種が減少した原因としては、生息地の減少や破壊、分断化、生息環境の悪化と汚染(→ 環境問題)、人間による乱獲、人間が国外からもちこんだ外来種や帰化種との競争、病気の蔓延(まんえん)など多様である。これらの原因の背景には、人口の爆発的な増加、世界の自然資源の過剰利用、生物の多様性に富む南の国の経済的な貧困(→ 南北問題)などがある。
とりわけ在来種の減少がはげしい生態系は、熱帯雨林、島嶼(とうしょ)、ウェットランド、サンゴ礁などである。熱帯雨林は地球上の陸地面積の7%を占めるにすぎないが、世界の在来種の50%が生息しているといわれる。すなわち熱帯雨林がうしなわれるということは、世界の在来種の半数がうしなわれることと同義である。その消失速度の見積もりについては一致した見解がえられていないが、きわめて危険な状態にあるという点では多くの研究者の意見は一致している。 また島嶼における在来種の絶滅速度もはやく、過去350年間に鳥類や哺乳類、爬虫(はちゅう)類におこった絶滅の大部分は島嶼でおこっている。
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