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ヨーロッパの音楽史において19世紀初頭から20世紀初頭、すなわち第1次世界大戦の前までの時代で、特徴的様式の音楽をさす用語。現代音楽と古典派の中間にある。18世紀末に文学でおこったロマン主義運動の影響をうけ、それ以前の古典派(18世紀中ごろから19世紀初頭)のめざした調和や客観性、抑制とは正反対の、夢やあこがれにみちたより主観的で感情的なものを追究した。また、神秘的なものとの結び付きや、中世や異国的素材への傾倒、現実逃避や唯美主義的傾向なども特色とされる。
ロマン派の作曲家たちは、文学や絵画などに主題をもとめ、音楽をとおして文学的内容や絵画的風景などを描写しようとした。そのため、作品全体が1つの物語になっているような構成がとくにこのまれた。器楽曲では、標題によって内容を定義する作品、標題音楽が生まれる。また、文学と強くむすびついたロマン派の声楽曲は、リートとよばれるドイツ歌曲を中心に盛んとなる。また、劇音楽では、19世紀後半にはドイツのワーグナーによって、声楽だけでなく音楽、文学、演劇などのあらゆる芸術を総合した楽劇が確立された。
作品の形態としては、交響曲、弦楽四重奏曲、ソナタなど、古典派から継承されたものが多いが、様式はより自由かつ柔軟になり、オーケストラによる交響詩、ピアノによる自由な形式の小品キャラクター・ピースなど新しい時代を特徴づける分野も生みだされた。
この時代には市民社会への音楽の浸透がすすみ、音楽家は王侯貴族につかえる身分から解放され、自立した立場になった。その結果、演奏会が音楽活動の中心となり、音楽家もそれぞれの個性を主張するようになる。作品が何度もくりかえし演奏されるようになるのもこの時代の特徴で、作曲家もそれを意識して、作品をかなり綿密に推敲(すいこう)するようになる。したがって、この時代には古典派以前ほど多作な作曲家はいない。 個性が尊重されるようになったため、作曲家ばかりでなく、演奏家にも卓抜したテクニックで名をなす人々が登場する。彼らは「ビルトゥオーソ」とよばれ、名人芸的な技巧を演奏会で披露した。ピアノのショパンやリスト、バイオリンのパガニーニなどがとくに有名である。 ロマン派は100年以上にもおよぶため、19世紀中ごろまでを初期、19世紀中ごろから1890年ごろまでを中期、それ以降を後期と区別することができる。また、中期と後期をあわせて後期という区分もある。
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