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項目構成
平安時代の寝殿造は、母屋と庇で構成される住宅の代表といえる。母屋の周囲に庇や孫庇を延長することにより、庇や孫庇を支持する柱列と拡大された床が内部空間の構成を区分する。また、寝殿造では、建具の位置が固定されず、部屋という室内空間も確立していなかったため、室名の代わりに母屋とか南庇といった表現で室内空間の場所を表示した。 母屋と庇からなる建物の規模は、母屋の桁行間数と庇がめぐっている面の数で表現された。たとえば、「5間4面」というのは、梁間2間桁行5間の母屋の東西南北4面に庇がもうけられた、4間 × 7間の建物をさす。この表現法は「間面記法」とよばれ、平安時代には住宅だけでなく寺院建築の規模をあらわすのにも利用された。
中世になると、母屋や庇といった表現はしだいにみられなくなる。平安時代後半から、屋根を支持する天井より上の構造と、屋内を形づくる天井より下の構造とを分離させる日本独自の建築技術が発達し、これによって、屋根の構造に束縛された母屋と庇の構成にかわって、機能に応じた部屋が屋内に自在に配置されるようになったのである。母屋と庇の構成の崩壊は、寝殿造から書院造への移り変わりをしめす大きな現象のひとつである。
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