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夜空にかがやく恒星も永遠にかがやきつづけるわけではなく、生物と同様に生まれ、死んでいく。すなわち、星としてかがやきつづけるのは有限の時間で、その間に星の構造や組成が変化していく。この、星としての一生は、太陽と同じ程度の質量の恒星で100億年、より大きな質量をもつずっと短い寿命の恒星でも100万年ほどで、生物の一生と比較するとずっと長い。 太陽をはじめとする恒星は、巨大なひかりかがやくガス球である。太陽では、重量比で71%が水素、27%がヘリウム、のこり2%はそのほかの重元素という組成になっている。また、ほかの多くの星も同様な組成をもつことが知られる。そして現在ではこれらの恒星のエネルギー源は、高温高圧の中心部でおきている核融合反応であることがわかっている。
星の進化を直接観測することはごくまれで、さまざまな進化の段階にある数多くの星を観測し、そのときの星の組成や構造を理論的に考察することによってのみ、星の進化を知ることができる。このときに役だつのがヘルツシュプルング・ラッセル図(HR図)である。これは、横軸にスペクトル型または表面温度をとり、縦軸に星の本来の光度をとっておのおのの星についてプロットしたものであり、提案者であるアイナー・ヘルツシュプルング、ヘンリー・ラッセルの名をとってつけられた。HR図上にプロットされた星の分布には以下のような特徴がみられる。まず、多くの星は図の左上から右下にかけての対角線上に分布し、右下の暗く低温な星ほど数が多いが、これを主系列星とよぶ。図の右上、主系列の上方にある程度の数の星が分布する。これらは、低温であるが明るい星で、その大きさが太陽の数十倍から1000倍にもおよぶことから赤色巨星とよばれる。また、より少ない星が図の左下に分布する。これらは高温でありながら暗い星で、その大きさが小さく太陽の100分の1程度であることから白色矮星とよばれる。 主系列星では星の実光度は質量が大きいほど明るく、質量のほぼ3.5乗に比例している。星の寿命は、利用できる核融合燃料の量をもえる割合でわることによってもとめられる。核融合燃料の量ともえる割合は、それぞれ星の質量と明るさに比例するので、寿命は質量の2.5乗に反比例し、質量の大きな星ほど寿命が短い。太陽の寿命は約100億年と考えられているので、10倍の質量の星の寿命は3000万年、10分の1の質量の星は3兆年となる。 星の進化の研究には、星団の星のHR図や、近年になって観測ができるようになった原始星、星の最後の大爆発である超新星の観測が役だつ。これらの観測と理論から、現代の天文学が考える星の進化のシナリオは以下のようになる。
星をつくるもとになるのは、星間空間中に存在する水素を主成分とするガスやチリなどの星間物質である。星間物質のこい所を星間雲とよぶが、星間雲の中でもとくに密度が高く、1cm³中に水素原子が100個以上の所を分子雲とよぶ。この分子雲が星を生みだす母体となる。分子雲の一部で自己の重力により収縮がはじまる。これが星の誕生である。収縮がすすみ、中心付近で物質がほとんど自由落下して、中心星に盛んにふりつもっている段階にある星を原始星とよぶ。原始星では、重力エネルギーが光や熱のエネルギーに転換しかがやいているが、この星からの可視光は周辺の塵(ちり)にさえぎられてみえない。しかし、塵があたためられて赤外線でエネルギーを放出するため、赤外線星として観測される。オリオン大星雲などで多くの原始星候補天体が発見されている。→ 星雲 重力落下する物質がなくなると原始星は平衡状態になり、その後はゆっくりと収縮することになる。この段階になると星は可視光で観測でき、Tタウリ型星とよばれる。
Tタウリ型星では、依然として重力エネルギーが星の輝きの源であるが、星が収縮してその中心温度が1000万°Cに達すると、中心部で水素がヘリウムにかわる核融合反応がはじまる。すると、星の内部で生まれるエネルギーと重力がつりあって、星の収縮はとまり、これ以後は安定してひかりかがやく。これが主系列星であり、どの星もその寿命の90%以上を主系列星としてすごすので、HR図上で多くの星が主系列にあつまっている。太陽も主系列星である。
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