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太陽電池とは太陽の光エネルギーを電気にかえるエネルギー変換装置(トランスデューサー)である。ただし、「電池」といっても電気をたくわえる機能はなく、日射強度に比例して発電をおこなう。そのため、日本ではソーラーセル(Solar Cell)とよばれるのに対し、英語ではPV(Photovoltaic:光起電性)とよばれることが多い。 発電のエネルギー源となる太陽光線は、事実上無限で、しかも経費がかからない。規模の大小にかかわらず効率は一定で、化石燃料のように大気汚染の原因物質や地球温暖化の原因となる二酸化炭素も発生しない、クリーンエネルギーとして期待されている。→ 太陽エネルギー
太陽電池は、半導体のもつ光電効果のひとつ、光起電力効果を利用している。そのため、太陽光線だけでなく、人工の光源などでも発電することができる。太陽電池に照射した光エネルギーをどれだけの割合で電気エネルギーに変換できるかということを「変換効率」といい、性能を評価するうえのひとつの目安となっている。1954年に発明された最初の太陽電池の変換効率は6%程度だったが、現在では量産型のものでも十数パーセント、高効率のものでは30%以上のものもある。 現在、おもに利用されているシリコン太陽電池は、p型とn型という性質のことなる2種類の半導体を重ねあわせた構造をしていて、これに光を照射すると、電子と正孔(ホール)の対が発生する。そして、負の電荷をもつ電子はn型半導体に拡散するのに対し、電子がぬけだしたために正の電荷をもつ正孔はp型半導体に拡散するため、両方の電極部にあつまることになる。つまり電位差(起電力)が生じたことになり、両電極を電線でむすべば電流がながれ、電力としてとりだすことができる。原理上、とりだすことのできるのは直流である。
半導体の材料としてはシリコン(ケイ素)がもっとも大量につかわれている。歴史も古く、1954年にアメリカのベル研究所(現、ルーセント・テクノロジーズ)のシャピンらによって結晶系で単結晶型のものもつくられた。同じ結晶系で多結晶型のものは単結晶よりも大きなものがつくれることから生産コストはやすくできるが、シリコン自体がもろく、大きなものはうすくするのが困難である。この両者は、変換効率がすぐれ、現在もっとも量産されている。一方、非結晶系のものにはアモルファス(非晶質)型がある。ガラスまたは金属基板の上に薄膜状のアモルファスシリコンの結晶を形成するもので、結晶にくらべ変換効率がおとり、使用当初には劣化がおこるという欠点があるものの、量産による低価格化が期待されている。変換効率を高めるために、多結晶型とアモルファス型とのハイブリッド型太陽電池も利用されている。結晶系の太陽電池の寿命は、およそ20年ぐらいだといわれている。一方、アモルファス型の場合は直射日光により劣化がおきるため10年程度だと思われるが、本格的な製造が開始されて間もないため、じゅうぶんなデータはえられていない。
シリコンのほかにも複数の元素からつくられる化合物半導体も材料としてもちいられている。カドミウムとテルルの化合物CdTeや、銅CuとインジウムIn、セレンSeの化合物CIS、またガリウムとヒ素の化合物GaAsやインジウムとガリウム、リンの化合物InGaPなどがあり、いずれもシリコン系太陽電池よりも変換効率が高いことが特徴である。また、化合物半導体系にも単結晶と多結晶のものがあり、単結晶のものは人工衛星の電源用など特殊な用途に利用されている。また、多結晶のものには、用途や使用方法にあわせて多様な材料や構造のものがある。化合物系太陽電池はシリコン系にくらべて変換効率が高く、寿命も長いという特徴をもつが、ガリウムやインジウムなど資源量が少ない材料をつかうことから、生産コストが高くなる。また、地上にくらべ宇宙線などの影響が大きい宇宙空間で使用した場合などは、数年しかもたないといわれている。
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