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太陽電池とは太陽の光エネルギーを電気にかえるエネルギー変換装置(トランスデューサー)である。ただし、「電池」といっても電気をたくわえる機能はなく、日射強度に比例して発電をおこなう。そのため、日本ではSolar Cellとよばれるのに対し、英語ではPV(Photovoltaic:光起電性)とよばれることが多い。 発電のエネルギー源となる太陽光線は、事実上無限で、しかも経費がかからない。規模の大小にかかわらず効率は一定で、化石燃料のように大気汚染の原因物質や地球温暖化の原因となる二酸化炭素も発生しない、クリーンエネルギーとして期待されている。
太陽電池は、半導体のもつ光電効果のひとつ、光起電力効果を利用している。そのため、太陽光線だけでなく、人工の光源などでも発電することができる。 現在、おもに利用されているシリコン太陽電池は、p型とn型という性質のことなる2種類の半導体を重ねあわせた構造をしていて、これに光を照射すると、電子と正孔(ホール)の対が発生する。そして、負の電荷をもつ電子はn型半導体に拡散するのに対し、電子がぬけだしたために正の電荷をもつ正孔はp型半導体に拡散するため、両方の電極部にあつまることになる。つまり電位差(起電力)が生じたことになり、両電極を電線でむすべば電流がながれ、電力としてとりだすことができる。 半導体の材料としてはシリコン(ケイ素)がもっとも大量につかわれている。歴史も古く、1954年にアメリカのベル研究所(現、ルーセント・テクノロジーズ)のシャピンらによって単結晶型のものつくられた。現在では多結晶型やアモルファス(非晶質)型がある。シリコンのほかにも複数の元素からつくられる化合物半導体も材料としてもちいられているほか、従来のものとはちがう原理の色素増感型というものも研究がおこなわれている。 色素増感太陽電池は、電池中の色素が光によって励起状態となり電子を放出することを利用したもので、その原理は光合成に似ている。色素は、シアン(青緑)、マゼンタ(赤紫)、イエロー(黄)という三原色を利用する。製造においては、シリコン太陽電池のように大掛かりな半導体製造設備が不要で、構造も単純なことから量産化に適している。ただし、現在のところシリコン型にくらべ効率が低いため、さらなる改良・研究がすすめられている。
太陽電池に照射した光エネルギーをどれだけの割合で電気エネルギーに変換できるかということを「変換効率」といい、性能を評価するうえのひとつの目安となっている。1954年に発明された最初の太陽電池の変換効率は6%程度だったが、現在では量産型のものでも十数パーセント、高効率のものでは20%以上のものもある。 1958年に、アメリカの人工衛星バンガード2号に搭載されたのが本格的な実用化への始まりとなった。日本でも58年(昭和33)には国産化に成功、翌59年に無人灯台用電源として利用された。しかし、非常に高価なこともあり、利用は宇宙のほかには離島や僻地(へきち)など限定されたものにとどまっていた。やがて、アモルファス型など新型の太陽電池があらわれ、80年代になると電卓や腕時計など身近な利用がすすんだ。 また、1973~74年の第1次オイル・ショック(石油危機)後には、太陽光発電としての利用が注目をあつめ、「サンシャイン計画」という国家的プロジェクトがはじまった。93年(平成5)からは、それまでは個別に研究・開発がすすめられていた新エネルギー技術や省エネルギー技術、地球環境技術が統合された「ニューサンシャイン計画」となっている。→太陽エネルギーの「太陽光発電」
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