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宇宙ステーションは人工衛星(宇宙船)の一種である。人工衛星のうち、内部を工夫して人間がある程度長期にわたって生活できるようにしたものが、とくに「宇宙ステーション」とよばれている。そして、みずからを推進させたり、着陸させるための装置はそなえていない。
人類史上初の宇宙ステーションは、1971年4月に1号がうちあげられたソ連(現、ロシア連邦)の「サリュート(「祝砲」という意味)」だった。月へ人間をおくるアメリカとの競争(→ アポロ計画)にやぶれたソ連は、宇宙開発の重点を宇宙での長期滞在にうつした。その成果がサリュートだったのである。サリュートは82年4月の7号までうちあげられ、86年6月まで運用された。77年9月に軌道にのった6号からは、それまでの有人のソユーズ宇宙船にかわり無人のプログレス補給船が数カ月おきに地上から派遣されてサリュートにドッキングし、必要物資を交換・補給する方式を確立したので、宇宙滞在期間は飛躍的に延長された。
そしてアメリカもいそいでサリュートのあとをおった。アポロ計画の途中取り止めで余剰となったサターンVロケットの第3段部分の燃料タンクを改造して、「スカイラブ」という名前のアメリカ初の宇宙ステーションを1973年5月に軌道におくったのである。その後、同月中および7月、11月の計3回、やはりアポロ計画で使用する予定だった指令船と機械船をつかい、それぞれ3名の宇宙飛行士が地上とスカイラブとの間を往復した。スカイラブは地球軌道実験室として機能し、長期間の宇宙滞在、とりわけ無重量状態が人体にもたらす影響の調査や、太陽望遠鏡による太陽観測、学生から公募した無重量を利用した多くの実験をおこなった。74年2月に有人滞在計画は終了し、スカイラブは79年7月に大気圏に突入して消滅した。
その次に出現したのが1986年2月にソ連のうちあげた「ミール(「平和」という意味)」だった。ミールは、まことに宇宙ステーションの名にはじない立派な代物で、無重量状態での材料やライフサイエンスにおける数々の実験をこなし、人間の長期間にわたる宇宙滞在についても貴重なデータを蓄積した。 身体への影響について専門的な見地から徹底した測定がなされたのはもちろんだが、象徴的な数値としては、V.チトフ飛行士らの366日連続滞在(1987年12月21日~88年12月21日)とV.ポリャコフ飛行士の437日連続滞在(1995年3月、当時の世界記録)であろう。また、日本人として最初の宇宙飛行士となった秋山豊寛(とよひろ)も、1990年12月2日~10日までミールに滞在している。→宇宙飛行士の「日本人宇宙飛行士」 ミールも打ち上げ後15年をへて廃棄することになり、2001年、ニュージーランド沖の南太平洋に落下させた。
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