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  • 医療事故調査会

    第11回シンポジウムは下記日程で開催致しました。ご参加有り難うございました。 2007年3月17日(土)・18日(日) 大阪国際交流センター にて

  • 医療事故情報センター

    弁護士と医療スタッフと医療被害者を結ぶヒューマンネットワーク。医療事故に関する情報を集め、医療過誤裁判を患者側で担当する弁護士を支援。医療事故相談窓口も掲載。

  • 厚生労働省:医療事故情報収集等事業

    ○医療事故情報収集等事業 【概要】 ○ 医療事故の発生予防・再発防止のため、「第三者機関」((財)日本医療機能評価機構)において、医療機関等から幅広く事故に関する情報を収集し、これらを総合的に分析した上で、その結果を医療機関等に広く情報 ...

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医療事故

医療事故 いりょうじこ
百科事典項目
項目構成
I

プロローグ

医療行為によって生じた人身事故。医療関係者の過失によるものもあるが、不可抗力による事故もふくむ。とくに医療関係者の過失で生じた人身事故を「医療過誤」とよんでいる。医療事故が問題になってきた背景には、医療技術の高度化、患者の権利意識の増大、医師の専門分化の行き過ぎ、医学教育の誤りなど、数多くの要因があげられている。

II

アメリカの医療事故実態調査報告

アメリカの医療事故実態調査報告も、日本で医療事故対策が大きく注目されるようになるきっかけとなった。とくに全米科学アカデミー(National Academy of Science)の医学研究部門(IOM:Institute of Medicine)が1999年11月に出した医療事故に関する報告書は、世界じゅうに大きな衝撃をあたえた。この報告書は、アメリカでの信頼できる医療事故調査(ハーバード大学とアメリカ病院協会のユタ州およびコロラド州調査)を、97年の全米の入院患者にあてはめて、医療事故件数などを推計したものである。それによると、毎年、少なくとも4万4000人の患者が医療事故のために死亡していたという。この数字は交通事故や乳癌の死亡数に匹敵し、アメリカ人の死亡原因の第8位にあたる多さだった。さらに、その経済的損失は170億~290億ドルにものぼると指摘された。

ここでいう医療事故とは、診断の遅れ、不適切な検査、治療ミス、治療の遅れ、医師・患者間のコミュニケーションのまずさなどがふくまれている。医療事故の定義はむずかしいが、アメリカの調査は基本的に「事態がことなっていれば、適切な対応をすれば、死亡することはなかった」ケースを医療事故としている。

III

日本の医療事故対策

1

急速に広がる医療事故防止対策

1999年(平成11年)1月、少しずつ深まってきていた医療不信を決定づける事件があった。横浜市立大学医学部付属病院で、患者をとりちがえたまま手術をおこなうという、前代未聞ともいえる事件だった。その後も、投薬ミスなど日本全国から病院での信じられない医療ミスや医療事故、それにともなうカルテ改竄(かいざん)が報道されつづけ、同時に、医療機関に対する訴訟件数も年々増加した。

当時、日本にはアメリカのような実態調査はなく、麻酔事故、内視鏡事故、手術ミスなどに関しても、学会内部で閉鎖的にあつかわれてきただけであった。しかし、看護職員を中心にして、事故の報告や、ニアミス、「ヒヤリ、ハッとしたケース(ヒヤリ・ハット)」など、一歩まちがったら大きな事故となりかねないインシデント事例をあつめようという動きが盛んになり、2001年には厚生労働省によるヒヤリ・ハット事例の収集・分析事業がはじまった。そして、04年に財団法人日本医療機能評価機構に医療事故防止センターが付設された。同センターでは、医療事故やヒヤリ・ハット事例を収集して分析し、報告書や年報、医療安全情報として、医療機関、行政機関などに広く提供している。情報収集対象となっている医療機関は、報告義務が課されているのが国立高度専門医療センター、国立ハンセン病療養所、独立行政法人国立病院機構の開設病院、大学の付属病院、特定機能病院で、そのほかに報告義務はないが任意で参加登録している病院が相当数ある。

一方、大きな病院ではメディカル・リスク・マネジメントを担当する組織ができ、日本病院会や日本医師会などの医療関係団体にも安全対策委員会がもうけられている。2008年5月には、医療の質・安全学会の提案にもとづき、日本病院団体協議会や日本医師会、日本看護協会、日本臨床工学技士会などによって、医療の安全と信頼を確立するための運動をおこなう医療安全全国共同行動推進会議が発足、活動をはじめた。同会議は職種をこえて医療事故の撲滅をめざすとしている。

また、リスク・マネジメントの専門学会もできており、医科大学の中にはリスク・マネジメントの講座を開設しているところもある。2004年から実施された医科大学共通の新しい医学教育(コア・カリキュラム)の中にも医療事故対策がもりこまれ、医療事故と真剣にとりくもうという気運は高まっている。過去の医学教育をうけ、家父長的な医師・患者関係を維持してきた医師はともかく、これからの若い医師の間では、医療事故を念頭においた患者中心の医療がおこなわれるようになるだろう。

2

医療安全調査委員会(仮称)の創設

福島県立大野病院で2004年に帝王切開で出産した女性が死亡した医療事故があり、06年になって医師が注意義務違反とされて逮捕された。医療関係者から、この逮捕は行き過ぎであり不当との声があがり、医療事故を調査する中立的な届け出機関の設置をのぞむ論議がおこった。その後も医療事故をめぐる民事訴訟はふえつづけ、医師ら医療関係者の刑事責任が問われるケースもめだつようになった。医療に対する信頼が大きくそこなわれるような事態に厚生労働省は、医療過誤の原因究明と再発防止を目的とする第三者機関の設置をいそいだ。

2008年4月、厚生労働省は医療安全調査委員会(仮称)制度を10年度に創設するとする最終試案を発表した。この試案では、医療過誤や合理的な説明がつかない死亡事故について、医療機関は医療安全調査委員会に通報する義務が生じる。調査委員会では、医療機関からの通報のほか遺族からの依頼によっても、その事案ごとに調査チームをつくって真相究明のための調査をおこなうことになる。調査チームは医療関係者、法律家などの専門家や遺族代表者らで構成され、調査結果は報告書にまとめられ、再発防止策の提言に役だてられる。

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