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ともに過去の人類がのこした活動の痕跡(こんせき)。遺構は構築物の跡や墓穴など、人類が大地の上にはたらきかけてのこした不動産的なもの。遺物は人類が製作したり、使用したりした物質で、動産的な「もの」である。遺構と遺物はともに遺跡を構成する要素で、考古学の基礎資料である。
遺構は、生産や宗教祭祀(さいし)、政治など、あらゆる人類の活動に対応してつくられたもので、住居、墳墓、工房、寺院、政庁、倉庫、砦(とりで)、城、庭園、耕地など、用途別に分類される。 遺構は、すでに当初の機能がうしなわれた状態で発見される場合が多い。また、後世に人為か自然による破壊をうけることもあり、墳墓など後世にのこすことを目的としてつくられた一部のものをのぞけば、遺構が完全な形をとどめて発見されることは少ない。とくに日本のような土壌では、有機物はくさりやすく、構築物が状態をとどめてのこることも少ない。そのため、土にのこされたわずかな痕跡から、それらの機能を推定、復元しなければならない。 発掘調査は、こうした遺構のもつ情報をひきだすためのもっとも重要な方法である。しかし、調査の終了と同時に、はこびだされて保存、復元されるものをのぞけば、それらの多くは永遠に消滅してしまうという側面ももっている。
遺物には地中にうまっていて発見されるものと、地上で何世代にもわたって伝世されてきた正倉院宝物のようなものがある。また、人工的な行為がくわえられた人工遺物と、人工的な行為がくわえられていない自然遺物に分類されることがあるが、後者を動植物遺存体などとよび、人工物である遺物と区別するほうがよい。人工遺物はさらに材質によって、石器、土器、金属器、木器、骨角器、陶器、磁器(→ 陶磁器)などに分類される。 遺物は、遺構にくらべて本来、固有にそなえている機能がそこなわれることは比較的少ない。遺物にのこされた、形態、製作技法、材質、装飾などのさまざまな属性をもちいた型式学という考古学独自の方法論から、相対年代(→ 年代測定法)を判断しやすく、遺構や遺跡の年代に手がかりをあたえることが多い。しかし、遺跡や遺構の中で、遺物がどのように存在したのか、その情報を知るためには、遺構と同様、発掘調査で適切な処置がなされなければならない。
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