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軍事目的に開発、使用されている人工衛星をさすが、通信衛星や地球観測衛星なども軍事目的に使用することが可能で、軍事衛星と商業衛星を明確に線引きすることはできない。偵察をはじめ種々の軍事的目的を主要な任務として運用されている衛星は、アメリカをはじめ世界の主要国で相当数にのぼるが、日本では2003年(平成15)にはじめて情報収集衛星(偵察衛星)がうちあげられた。
人工衛星をうちあげるためのロケット技術が、第2次世界大戦中、ドイツがロンドン攻撃につかったV-2長距離弾道からはじまったように、人工衛星もはじめから軍事目的と密接にむすびついていた。世界最初の人工衛星であるソ連(現、ロシア連邦)のスプートニク1号は1957年10月4日にうちあげられ、アメリカのエクスプローラー1号も翌58年1月31日につづいた。 これらは技術試験衛星であったが、1959年にはアメリカは写真偵察衛星ディスカバラーの打ち上げを開始した。ソ連も同時期から多数のコスモスと総称される衛星をうちあげるようになったが、ソ連は軍事衛星の打ち上げを公表せず、軍事衛星と民間衛星の区別は判然としない。アメリカも61年末以来、軍事衛星打ち上げの公式発表はおこなっていない。
軍事衛星は、偵察衛星、早期警戒衛星、海洋監視衛星、通信衛星、航行衛星、測地衛星、衛星攻撃衛星などにわかれる。
敵の軍事施設や基地、陸海空軍装備や兵力、所在、移動などの情報をえることを目的としている。最初の偵察衛星は、ディスカバラーのような写真偵察衛星で、写真フィルムを地上に回収して現像していたが、やがて画像を電送する方式(画像偵察衛星)にかわった。 偵察手段は、当初の肉眼と同じ自然光による望遠カメラから、現在では夜間も観測可能な赤外線や、合成開口レーダー(→ レーダー)とよばれる特殊なレーダー観測器材などへと発展している。また相手の通信やレーダー電波などを傍受する電子偵察衛星もある。偵察衛星は高い画像解像度をえるために、一般に低高度の軌道をとる。偵察衛星の解像度は向上し、最近は個々の車両の識別も可能といわれる。
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