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    唐草文様 (からくさもんよう)とは唐草模様を更に 日本 で アレンジ したもの。 シルクロード経由で奈良時代に渡来した本来の蔓草文様よりも簡略化されており、葉に当たる部分などはほとんど原形をとどめていない。

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唐草文様

唐草文様 からくさもんよう
百科事典項目
項目構成
I

プロローグ

植物の葉や花、また渦巻文や空想的な動物の図柄などをモティーフ(構成単位)として、それらがたがいに蔓(つる)や茎で絡(から)みあわされたり、連続的につなぎあわされたりして構成された文様の総称。形態的な特徴は、植物的な印象をもとに、渦やうねりや絡みを配した伸展性や連続性・無限性にあり、その主題は生命であるとされる。その概念も文様類の中ではもっとも広大であり、樹木信仰の象徴としての「生命の樹」や「ペーズリー」(松かさ文様)、幾何学文様の波状文や「メアンダー」(屈曲した川の流れの象徴)などをもそのモティーフとして内包する。語源的には、絡み草の略、あるいは唐風(からふう)の草花に由来すると考えられており、おそくとも平安中期までに成立。古い文献では、「枕草子」や「今昔物語集」などにその名が登場する。

II

起源

唐草文様のルーツは前2000年ころのエジプト美術にあり、始原期のその文様はロータス(ハスの1種)の葉や花の図柄と連続する渦文(かもん:渦巻文様)とを組み合わせたもので、その精神的背景には永遠の生命に対する希求があったと考えられる。やがてクレタ島やギリシャ・オリエント世界で、やはり生命の象徴とされるパルメット(ヤシの1種)とよばれる装飾モティーフが一般化し、前6世紀までにロータスとパルメットとが交互に連鎖するギリシャ風唐草文様(アンテミオンとよばれる)が確立。これが建築や工芸の装飾に盛んにもちいられるようになった。

前4世紀以降は、アカンサス葉や葡萄のモティーフもくわわり、唐草文様は多様化するとともに東西に伝播(でんぱ)しはじめる。伝播の媒介となったのが当時の東西交易路(いわゆるシルクロード)で、日本へも5世紀までに到来していたことが古墳からの出土物などでたしかめられている。正倉院宝物の「密陀彩絵箱」(みつださいえのはこ)の図柄は、唐草文様が伝播していく過程で中国の神仙思想(仙人)の影響をうけたことをしめしており、薬師寺金堂の薬師如来像台座にきざまれた葡萄唐草文(ぶどうからくさもん)は、西域ガンダーラ美術の影響をしのばせる。

III

世界各地の唐草文様

このように、唐草文様の幅は広く、世界各地にさまざまな「唐草文様」が存在する。ヨーロッパでは、ランソー(rinceux 仏)、ラウプウェルク(Laubwerk 独)、フォリッジ・スクロール(foliage scroll 英)などとよばれるものが植物図柄による唐草文様の代表的な例で、人物や動物や器物などがくみこまれた例では、ローマ時代以来の古典的図柄からルネサンス時代以降に流行した「グロテスク文様」の流れを汲(く)むものまでをふくめることができる。

唐草の対訳語としてつかわれることがあるアラベスクは、唐草文様の伝播とその展開の中で派生したものであって、元来の唐草文様とはやや性格を異にする。また中国では、「蔓草文」とよばれる植物図柄のほかに、伝統的な「竜文」や「雷文(らいもん)」や空想的な動物文などとくみあわされた独自の唐草文様が数多く存在する。

日本では、平安時代までは「忍冬(にんどう)唐草」「宝相華(ほうそうげ)唐草」「葡萄唐草」などの外来の唐草文様が主流であったが、室町時代から江戸時代にかけて、松、竹、梅、菊、桐、牡丹(ぼたん)、藤などをくみこんだものや、「みじん唐草」「蕨(わらび)唐草」または「蛸(たこ)唐草」など、日本独自のさまざまな唐草文様が生みだされ、染織・工芸の分野を中心に幅広く使用されるようになった。こうした歴史的背景から、「唐草 karakusa」は、「茶道 chadoまたはtea-ceremony」、「漆 japan」などとともに、日本文化を代表する用語ともなっている。

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