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人工衛星が、赤道上空の高度約3万5800kmをまわる軌道で、衛星の周期は地球の自転周期と同じ約24時間(1436分)で、秒速は3.07km(時速約1万1000km)。静止軌道は、軌道傾斜角(地球赤道面と軌道面との傾斜角度)は0度、離心率が0度という真円の軌道となる。この静止軌道上にある人工衛星は、地上からみると常に静止しているようにみえることから静止衛星とよばれ、気象衛星や放送衛星(→ 衛星放送)などに広く利用されている。
人工衛星(以下、衛星)をロケットによって静止軌道に投入するときは、いったん数百キロメートルほどの低高度で地球を周回する円軌道へのせる。この軌道は、衛星を目的とする軌道にのせるのに都合がよい時間と点がくるまで周回させるためのものでパーキング軌道(待機軌道)とよばれている。さらに衛星が地球を1周する前に、遠地点(地球からもっともはなれる点)が静止軌道と同じ高度になるようにロケットエンジンを噴射して、静止トランスファー軌道(GTO:Geostationary transfer orbit)に修正するが、近地点(地球にもっとも近づく点)はパーキング軌道のままである。 つづけて今度は近地点を高くするために、遠地点で衛星に内蔵されたアポジモーターという小型ロケットを点火。静止軌道と同じ高度のドリフト軌道という円軌道に修正される。このように軌道面内で軌道の大きさや形をかえることを「面内制御」という。ドリフト軌道への修正の際にはこの面内制御と同時に、衛星の軌道傾斜角を修正する「軌道面制御」もおこなわれる。というのも、パーキング軌道はロケットの打ち上げ地点の緯度に近い軌道傾斜角をもつため、静止衛星に必要な軌道傾斜角0度に変換する必要があるからである。そのためロケット発射場は赤道に近いほど有利なことから、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)では南アメリカのフランス領ギアナ(クールー:北緯5度14分)にギアナ宇宙センター(GSC)をもうけている。 ドリフト軌道にのった衛星は、さらに1カ月ほどかけて微調整をしながら、完全な静止軌道へと修正される。
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