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    三重県三重郡川越町のホームページへようこそ! ... 国の医療制度改革により、平成20年4月1日から老人保健(医療等)制度に代わり独立した高齢者医療制度として新たに『後期高齢者医療制度』が施行されます。

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老人保健

老人保健 ろうじんほけん
百科事典項目
項目構成
I

プロローグ

1982年(昭和57年)8月に「国民の老後における健康の保持と適切な医療の確保を図るため、疾病の予防、治療、機能訓練等の保健事業を総合的に実施し、もって国民保健の向上及び老人福祉の増進を図ることを目的」(第1条)として、老人保健法が成立し、翌83年2月から施行された。老人保健制度のはじまりである。

具体的には、70歳以上の高齢者、および寝たきりの場合は65歳以上の高齢者に対する医療その他の保健サービスと、40歳以上の人々に対する医療をのぞく保健サービスをおこなうこととなった。そしてこの制度は、健康保険組合、共済組合、国民健康保険などすべての医療保険の保険者(運用主体)が、共同で高齢者の医療費を公平に負担(国と地方自治体も一部負担)し、市(区)町村が運営することとなった。

しかしその後、日本の社会では少子高齢化(少子化高齢化社会)がすすみ、高齢者医療費が急速にふくらみはじめると、老人保健制度の大幅見直しがおこなわれることとなった。老人保健法は2006年(平成18年)に全面的な改正案が成立し、「高齢者の医療の確保に関する法律」として、08年4月1日に施行された。この改正法によって、高齢者医療費の適正化推進がはかられることとなり、前期高齢者(65~74歳)医療費の財政調整制度(保険者間の費用負担を調整する制度)の創設や、後期高齢者(75歳以上)全員を対象とした後期高齢者医療制度が創設された。また、一定の予防健診などの義務付けもきまった。

II

制度の起源と進化

老人保健法が成立した1980年代の初め、高齢者の医療(老人医療)をめぐっては、大きく2つのことが問題視されていた。

まず、高齢者医療費の無料化問題である。1973年(昭和48年)1月から老人医療費支給制度がはじまり、70歳以上の高齢者は、病院を自己負担なく無料でおとずれることができるようになった。

一般に高齢者の有病率は高く、その疾病は複合化、慢性化しやすいことから医療費が高額になる場合が多い。しかし、1970年当時、健康保険の被扶養者の給付率は5割(自己負担5割)で、年金制度も未成熟であるなどの状況のもと、一般に低収入である高齢者にとって、みずからの医療費の負担は容易でなく、経済的理由ゆえに病院を敬遠する高齢者の医療問題が、社会問題として認識されるようになっていた。

そこで、高齢者の健康保持のために医療費の負担を軽減する措置として、1973年に老人福祉法にもとづく老人医療費支給制度が開始された。この制度により、70歳以上の高齢者が医療保険で医療をうけた場合に自己負担しなければならない費用が公費で負担されることとなり、高齢者の適時適切な受療が促進され、高齢者の健康の保持と福祉の向上がはかられることとなった。

しかしながら、無料化によって高齢者が病院を容易におとずれることができるようになった反面、老人医療費支給制度については、高齢者の健康に対する自覚を弱め、無料であるがゆえに行きすぎた受診をまねいており、高齢者人口の増加とあいまって、高齢者の医療費急増の原因をなしているという批判が高まってきた。そこで、老人医療費支給制度を廃止して、高齢者が病院をおとずれる際にコスト意識をもたせる自己負担の導入が必要との論調が強まってきた。

いまひとつの問題は、老人保健制度による高齢者医療費の負担にみられた保険者間の格差の問題である。なかでも国民健康保険は、ほかの健康保険とくらべて、高齢者医療費の負担を過度にひきうけさせられていた。なぜなら、労働者が退職すると無職者となり、彼らは国民健康保険に加入するために、国民健康保険の加入者に占める高齢者の割合は、ほかの医療保険とくらべて構造的に高くなるからである。ちなみに2000年度(平成12年度)の高齢者(老人保健制度対象者)加入割合は、国民健康保険23.7%、政府管掌健康保険(現、全国健康保険協会管掌健康保険)5.7%、組合管掌健康保険2.8%、全制度平均11.4%。

その一方で、1人当たりの高齢者医療費は、高齢者以外の医療費とくらべると5倍ほど高い。それゆえに、国民健康保険の財政力はひじょうに弱くなる。高度経済成長期には、国民健康保険の財政力を強化するために、国民健康保険に対する国庫負担の導入、拡大という方法がとられてきた。しかしながら、高度経済成長も終焉(しゅうえん)した1970年代の後半ともなると、政府は財政的余裕をもてなくなり、国民健康保険の財政力強化は、ほかの健康保険による財政調整という方法にもとめられるようになった。

この財政調整が、1983年(昭和58年)に施行された老人保健法のもつ大きな役割だった。この制度は、70歳以上(寝たきり老人は65歳以上)の高齢者の医療費を、組合管掌健康保険、政府管掌健康保険、国民健康保険、共済組合などからの拠出金によってまかなう制度である。と同時に、高齢者医療費の無料化はあらためられ、定額の一部負担が導入された。

III

老人保健制度の見直し

各医療保険による老人保健制度への拠出割合(拠出金/健康保険総支出)は、1999年度(平成11年度)には、組合管掌健康保険で31%、政府管掌健康保険で32%にもなった。拠出金算定にあたっては、各医療保険に実際に加入している高齢者加入率を問わず、どの保険者も同じ加入率(全国平均)の高齢者が加入していると仮定して算出するため、被保険者の平均年齢が低いと拠出割合が高くなる。その逆に平均年齢が高いと拠出割合が低くなる。

老人保健制度への拠出金支払いの高まりを原因として、多くの医療保険の財政状況は悪化、とくに高齢者が比較的少ない医療保険に老人保健制度への不満が高まっていった。さらに老人保健制度のもとでは、そうした医療保険側のコントロールのきかないところで医療費がふえていき、拠出金の請求書だけがまわされてくる、との批判も強まった。こうしたことを背景に、老人保健制度の見直し論が高まり、新しい高齢者医療制度創設の議論もしだいに具体化していった。

IV

小泉構造改革における老人保健制度改革

小泉構造改革の一環として展開された医療保険改革の中で、次のことが決定した。2002年10月実施事項として、(1)70歳以上の高齢者の患者負担を定率1割、一定以上の所得者は2割負担とする。(2)老人医療の対象年齢を71歳とする(5年間で75歳までひきあげる)。(3)老人医療費拠出金の公費負担割合を34%にする(5年間で50%までひきあげる)。

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