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太陽系の惑星のひとつで、太陽から7番目の距離にあり、土星の外側、海王星の内側の軌道をまわっている。明るさは6等級の星と同じくらいである。天王星はイギリスの天文学者ハーシェルによって1781年に偶然に発見され、最初、ハーシェルは自分の支援者である大英帝国のジョージ3世にちなんで「ジョージの星」と命名したが、発見者をたたえてハーシェルともよばれていた。結局、ドイツの天文学者ヨハン・ボーデが最初に提案した、ギリシャ神話の天空の王ウラノスが一般的になり、それにもとづいて日本でも天王星という名前がつかわれるようになった。
天王星の直径は地球の約4倍にあたる5万1118kmで、太陽からの平均距離は28億7500万km。太陽の周りを1周するのに84.02年、自転には17時間15分かかる。地球とくらべると、質量は14.5倍、体積は67倍もあるが、ほとんど軽いガスと氷でできているために、天王星の密度はおよそ1.3しかない。そのため、磁場は地球のわずか10分の1しかなく、軸は自転軸に対して55度かたむいている。重力は1.17倍強い。 天王星の最大の特徴は、赤道面が公転の軌道面から98度もかたむいており、横倒しの状態でまわっていることである。この極端な傾きのために、天王星では、一方の極は公転周期の半分にあたる42年間にわたり太陽とむきあう夏であるが、反対側は長く暗い冬となる。やがて、軌道上を半分公転すると、今度はかくれていた側が太陽にてらされることになる。
天王星の大気はおもに水素(85%)とヘリウム(13%)からなり、少量のメタン(2%)もふくまれている。望遠鏡でみる天王星は周縁部がかすかに緑色をした、小さな青緑色の円盤のようにみえる。これは、大気中のメタンが太陽光中の赤色光線を吸収するためである。メタンの雲の最上層での温度は-220°C程度とみられている。 天王星の内部は3層にわかれており、直径1万7000kmほどの岩石質の核(コア)のまわりを水やメタン、アンモニアなどの氷の層がおおい、最外層はヘリウムやメタンをふくむ液体水素だと推測されている。しかし、天王星は、木星や土星にくらべて質量が小さく、内部の圧力もじゅうぶんに高くはなっていないため、液体水素は金属状態にはなっていない。
1977年、天王星が他の星にかくされる掩蔽(えんぺい)の現象を観測していたアメリカの天文学者ジェームズ・エリオットが、天王星の赤道の周りに5本の環があることを発見した。もっとも内側の環からアルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、イプシロンと名づけられた。それらは半径5万1300kmまで広がっている。86年1月の探査機ボイジャー2号は、探査飛行中にさらに多くの環をみつけた。現在知られているものは11本である。 天王星の環は、大きさが1~10m以下の水やメタンなどの氷でできた物質が、太陽の放射によってメタンの一部が分解されてできた炭素におおわれ、黒くなっているのではないかと考えられている。環は光の反射率が低いために暗く、幅はもっとも広いものでも10km以下しかないため、地球からはみることはできない。 それらの環にくわえて、天王星には27個の衛星がある(2003年10月現在)。1986年にみつかった10個の小衛星はボイジャー2号によるもので、97年からは地上観測による発見があいついでいる。すべて赤道のあたりを回転しており、東から西へ運動している。もっとも大きな2個の衛星であるオベロンとタイタニアは、1787年にハーシェルによって発見された。次の2個、アンブリエルとエアリエルは、1851年にイギリスの天文学者ウィリアム・ラッセルによって発見された。かつてもっとも内側にある衛星と考えられていたミランダは、1948年にアメリカの天文学者ジェラルド・カイパーによって発見された。 → 宇宙探査
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