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1600~82 フランスの画家。プッサンとならぶ17世紀の理想風景画の巨匠。古典古代に着想をえて、調和がとれ、すみきった荘厳なものとして自然をしめした。主題はギリシャ・ローマの文献や聖書にもとづき、風景の中の人物はしばしば牧歌的な、あるいは古代風の衣装を身につけている。理想風景に対する彼の貢献は、たくみな光線の処理にあった。力強く劇的な光の効果をもつ初期の作品から、すんだ光にやわらかくつつまれた後期の作品にいたるまで、光の巨匠として彼にならぶものはほとんどいない。 名前のもとになったロレーヌ地方に生まれ、ル・ロランまたはクロード・ロランとして知られる。20歳になる前にローマへ旅行、1625~27年にフランスにもどったほかは、生涯をローマでくらした。イタリアの画家アゴスティーノ・タッシに師事して、風景、海景、遠近法の基礎などをまなんだが、ドイツの画家アダム・エルスハイマーからも影響をうけ、その強い光線をとりいれて洗練させた。さらにイタリアの画家カラッチとドメニキーノにも影響され、彼らのスケールの大きさにふれて、自身の画面も拡大した。
様式の発展は、おもに3つの時期にわかれる。初期風景はななめの光線を特徴とし、実験的な光の効果もみられる。また、宮殿にかこまれた港に錨をおろした艦船をよくえがき、理想化した港湾風景をつくりだした。「港の風景」(1634)では水平線上に太陽をえがく独特な構成が画面に奥行をあたえている。1630年代にあらわれた偽作への防衛手段として、35年ごろからほとんどすべての作品をスケッチし、「リベル・ウェリタティス(真実の書)」という真作目録をまとめはじめた。 1640年以降、彼の絵はよりおだやかになり、あたたかい均一の光にひたされる。それらの主題は、「イサクとリベカの結婚」(1648)のように古典文学や聖書からとられている。60年代はそれまでの手法でえがきつづけるが、いくつかの作品はより幻想的で象徴的な様式へと傾斜する。色彩はつめたく銀色の調子になり、劇的な光の効果も一新されている。 その芸術は19世紀半ば、オランダ、フランス、とくにイギリスの風景画家たちに影響をおよぼし、ターナーは構図などの点で大きく影響をうけた。1682年11月23日、ローマで死亡。
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