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項目構成
絶対零度というのは、理論上可能なもっとも低い温度であり、熱がまったく存在しない状態をいう。絶対零度は、セルシウス度の-273.15°Cに相当し、ケルビン温度の目盛りで零度(0K)である。→ 熱 絶対零度の概念は最初、気体の実験から生まれた。体積が一定の気体をひやしていったとき、その圧力は温度とともに低下する。 この実験は気体が液化するところで不可能になるが、圧力対温度の実験値を圧力ゼロの点まで延長することができる。このときの圧力ゼロに対応する温度が絶対零度とされた。 熱力学の第3法則によると、純粋な結晶のエントロピー、つまり無秩序さは絶対零度ではゼロになる。このことは化学反応の分析や量子物理学にとって重要な意味をもつ。
絶対零度は実験的には達成できていないが、近づくことはできる。このような極低温に近づくには特別の手順が必要である(→ 低温学)。アメリカの機械工学者サミュエル・コリンズが設計した装置で沸点4.2K(-268.9°C)の液体ヘリウム(→ ヘリウム)をつくることができる。 気圧をさげてヘリウムを蒸発させると、0.7Kまで温度がさがる。さらに低温にするには、クロムみょうばんなどの常磁性体を液体ヘリウムの中にひたして、熱の移動をゆるさない状態で磁場を除去する断熱消磁をおこなう(→ 熱力学)。この方法は1937年にカナダ生まれのアメリカの化学者ウィリアム・ジオークが開発した。最初に磁場をかけることによって常磁性体のイオンの磁気が一方向に整列するが、磁場をのぞくとふたたび無秩序になる。そのとき物質の熱エネルギーがさがり、温度もさがるのである。この方法で0.002Kの低温度が達成された。 原子核のもっている磁気を利用して、同じ手順をおこなって0.00001Kまでの低温がえられている。絶対零度近くの温度を測定することはむずかしく、ヘリウムの液化温度以下では気体温度計はつかえない。電気的、磁気的な測定によって温度を決定する方法がとられる。
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