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項目構成
熱帯雨林ではあたたかい気候と豊富な降水のために、土壌ははげしい風化作用をうける。そのため無機物(ミネラル)は、表層からたえまなく雨水にとけてながされたり、下層に移動したりする。この溶脱のために、ラトソルには無機物がわずかしかふくまれていない。 ただし石英、アルミニウム、鉄は雨水に溶脱されにくいため、濃縮されている。粘土には栄養分がふくまれていないが、保水力はかなりすぐれており、樹木はこれを利用するように進化してきた。
熱帯の土壌にみられる栄養素の不足は、進化の過程で栄養物質循環(→ 炭素循環:窒素循環)を発達させることによって克服された。林床の落葉層における分解など、生物学的活動は急速にすすみ、おまけに降水量が多いため、もし栄養分が、なんらかのかたちで獲得されなければ、そのまま急速に溶脱されてしまうためである。 熱帯雨林にしばしばみられる、やせた土壌にそだつ植物は、いくつかの方法で栄養分を獲得している。葉がおちる前に栄養分を茎に「とりもどす」着生植物や、幹に雨水からとった栄養分をためる種もある。 そして、なにより重要なのは、栄養分が溶脱される前に根に吸いあげる方法である。栄養分を固定する菌類の助けで溶脱はさけられる。こうした菌類は、根系の中にくみいれられている。菌類と植物のこのような共生的な関係(→ 共生)は、菌根とよばれる。菌類は木に栄養分をあたえ、樹木は菌類にエネルギーをあたえる。
熱帯雨林では、樹木その他の植物が垂直方向に層をなしているのが特徴である。上層の林冠は樹高30~50mに達する高木からなる。この林冠はわりあい開けていて、梢(こずえ)の間に広い空間があり、そこから日光がさしこむ。 これらの木々でもっとも樹高の高い木は、たいていは双子葉植物の木であるが、こうした高木でさえ、地中にはっている根は浅い。高い幹をつたっておちる雨水の多くは蒸発してしまう。上層の林冠には樹上で生活する動物が多数おり、その多くは上層をはなれて林床におりることはない。
次の中間層をなす樹幹は葉が重なりあい、蔓植物や、締め殺し植物とよばれるイチジクの一種などがからみあって、かなり閉鎖している。このイチジクの種子は、その実を食べた鳥やコウモリにはこばれ、別の木の梢にたどりつく。この植物は、下向きに生長するにつれて、宿主の木を支えとして利用してからみつき、ついには枯死させてしまう。
この中間層の樹幹の下、すなわち林床のレベルにはあまり植物はない。林冠の間からもれてくるわずかな日光では、せいぜい種子が芽をふく程度である。
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