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Windows Live® の検索結果 職業病と環境疾患職業病と環境疾患 しょくぎょうびょうとかんきょうしっかん Occupational and Environmental Disease
百科事典項目
項目構成
環境の条件や環境の中に存在する物質が原因となっておこる病気。個人の体質に起因する病気や、免疫の働きがわるいためにおこる病気とはことなる。 環境疾患は、ふつう、非感染性で、個人が直接コントロールできない病気のことをいう。したがって、喫煙、飲酒、薬、ドラッグなどの個人の習慣が原因となる病気は対象としない。環境疾患の中でも職業病は、体にわるい影響をあたえる物質が仕事場の中にあって、それがもとでひきおこされる病気をいう。 職業によってかかりやすい病気のあることは、かなり以前から知られていた。たとえば、すでに16世紀に、鉱山労働者が肺の病気にかかりやすいという記録がみられる。18世紀末になって産業革命がおきると、職業によるさまざまな病気が注目をあつめ、研究がすすんだ。その結果、鉱山労働者の肺の病気は、粉塵をすうための珪肺症や肺癌であることがわかった。また陶器職人は鉛の粉のために神経疾患にかかることが多く、マッチ工場ではたらく人はリンが原因で骨の病気にかかりやすいこと、煙突のすすの中ではたらく職人がかかりやすいのは陰嚢癌(いんのうがん)であることも明らかになった。
環境疾患の原因となるのは、化学物質、放射線などである。このような物質は、仕事場ばかりでなく自然界にも存在して、人体に影響をあたえる。その代表的なものは、大気汚染や水汚染である。また、汚染された食品を口にしたり、直接有毒物質にふれることも原因となる。2つ以上の要因がある場合は、人体がうける影響はいっそう深刻になる。たとえば、アスベストの影響をうけている人がタバコをすえば(→ 喫煙)、肺癌になる確率は高くなる。複数の危険因子がたがいに働きあったら、現在の公衆衛生では考えられないような問題がおこる可能性はじゅうぶんある。
産業が発達するとともに、人間は多くの化学物質にさらされるようになった。鉛、水銀、ヒ素、カドミウム、アスベストなどの無機物質、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、塩化ビニル、殺虫剤(DDT)などの有機物質が、われわれの周りをとりまいている。このような化学物質がこわいのは、癌の原因となるからである。アスベストは肺癌をひきおこす恐れがあり、塩化ビニルは肝臓癌、ベンゼンは白血病の原因となる。 日本国内でも、水俣病、イタイイタイ病など、化学物質を原因とする病気がおきている。水俣病は1956年に熊本県で発生した病気で、患者は神経がおかされ、手足の感覚、言葉、目、耳に障害があらわれる。工場廃水によって有機水銀に汚染された海の魚を食べたことが原因だとされている。その後、新潟県でも同じような病気が発生した。イタイイタイ病は富山県に発生し、55年に地元の医師が発表した病気で、腎臓障害と骨軟化症がおこる。患者が「痛い痛い」とうったえたことから、この名がつけられた。原因は、工場廃水によって川がカドミウムに汚染されたことだった。いずれも政府の対応がおくれ、大きな社会問題に発展した。患者は企業に対して訴訟をおこしている。そのほか、PCBに汚染された油による油症(カネミ油症)、森永ヒ素ミルク事件によるヒ素中毒でも、多くの被害者をだした。汚染は食べ物だけでなく、われわれが呼吸する空気にもおよんでおり、三重県四日市市の住民は、工場からでる排煙による大気汚染が原因で呼吸器疾患がおこったとして、訴訟をおこした。→ 公害問題:アスベスト汚染:DDT汚染
放射線の人体への影響も問題になっている。とくにX線など放射線の検査技師は、長い時間放射線の周辺にいるため、その影響をうける可能性がある(→ 放射線医学)。一度に大量の放射線をあびると急性の病気はもちろんだが、あとになって癌になることがある。また、一度にあびる量は少ないが、原子力船の造船所の労働者に癌や染色体の異常がふえている。→ 放射線生物効果
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