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温帯から寒帯にかけて生息する動物たちが、生活活動を停止して冬をすごすこと。冬季の寒冷や食物不足という季節的条件に適応するための現象である。 恒温動物のうち、リスやヤマネ、コウモリなどは、寒冷期になると体温が維持できずに低下してしまい、土中の穴や木の洞(うろ)の中などにはいり、ほとんど動きをとめて春をまつ。 陸生の変温動物(節足動物・陸生貝類・両生類・爬虫類など)では、体温が気温とともに低下し、体内の代謝も低下して活動に必要なエネルギーがえられなくなることによっておこる。魚類ではウナギやドジョウなどが、生活活動を停止して泥にもぐって冬眠するほか、深みに移動してじっとしてすごすものが多い。 鳥類の多くは長い冬眠にははいれない。そのため温暖な土地へと移動する(→ 渡り)。ただ例外的に北アメリカの乾燥地帯にすむプアーウィルヨタカだけが、岩の割れ目などで、体温を18~20°Cまでさげ、85日間も冬眠していることが、1949年ジェイガーにより確認された。また、アマツバメ類やハチドリ、ネズミドリなども、気候条件の悪化などにより食物をえられなくなると、一時的な冬眠状態にはいることが知られている。
平常よりも低い体温で、何週間も活動しない休眠状態でいる動物は、どれも冬眠しているといえるが、休眠中におこる生理的な変化は種によってことなっている。そこで冬眠はカエル型冬眠およびコウモリ型冬眠、クマ型冬眠の3つのタイプに分類される。
カエルやヘビといった両生類や爬虫類は、変温動物なので、まわりの気温の低下とともに体温がさがり、体をうごかすことができなくなる。そのため、冬の間は土中や岩陰などの温度があまり低下しない場所に移動する。これは体温調節をともなう真の冬眠というよりも、一種の麻痺状態にはいるといってもいい。 昆虫も冬の間を、卵や幼虫、蛹、ときには成虫の状態で活動を休止する越冬状態となる。中には一種の不凍剤として、グリセリンなどの有機化合物を細胞内に蓄積して、氷点以下の気温に耐えられるようにしているものもいる。 これらの動物は、まわりの温度の上昇とともに体温もあがり、ふたたび活動を開始する。こうした冬眠をカエル型冬眠という。
コウモリやリス、ヤマネなどは恒温動物だが、まわりの気温の低下により、体温調節機能がおとろえるために冬眠する。寒さがきびしかったり排泄のために覚醒することがあるが、冬眠中は体にたくわえた脂肪を消費しながら、体温や呼吸数、心拍数をさげてエネルギーを節約するので、食物をとることはない。 これらの動物は冬眠からさめるのも急速で、刺激をあたえると体温が上昇し、活動を開始する。こうした冬眠をコウモリ型冬眠といい、哺乳類の冬眠の中ではもっとも多数派である。
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