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水上艦部隊で各種の攻撃、護衛、支援任務につく航洋性が高い軽快な小型の軍艦。高速をだせる小型の船体に、中口径の大砲、対艦ミサイル、対空ミサイル、対潜兵器などを装備し、適度な対地、対艦、対空、対潜攻撃力をもっている。国によってことなるがおおよそ排水量3000~8000トン、全長120~150m前後の規模の艦で、最大速力は30ノット以上である。
第2次世界大戦までと現代とでは、駆逐艦の役割は大きくことなる。第2次世界大戦までの駆逐艦は魚雷を主兵装として、小型ながら敵の主力艦(→ 戦艦)をも撃沈できる遊撃兵力であった。しかし、第2次世界大戦中に航空機(→ 飛行機)の発達によって主力艦どうしの艦隊決戦が過去のものとなると、駆逐艦は空母などの大型水上艦艇を護衛するための、対空、対潜汎用(はんよう)護衛艦へと変化した。 護衛艦としての性格は巡洋艦とほとんどかわらず、現在では巡洋艦より小型の護衛艦艇が駆逐艦とよばれている。アメリカ海軍のスプルーアンス級、アーレイ・バーク級といった駆逐艦は、巡洋艦に分類してもよい8000トンもの大きさがあり、駆逐艦と巡洋艦の境目はひじょうにあいまいである。
現代の駆逐艦の役割は、第2次世界大戦中と同じく空母機動部隊、水上打撃部隊の対空、対潜護衛である。武装としては76~127mm口径の砲、対艦ミサイル、対空ミサイル、対潜兵器、ヘリコプターなどを装備している。一般に武装は巡洋艦よりおとるが、スプルーアンス級は長射程のトマホーク巡航ミサイルを装備し、アーレイ・バーク級は駆逐艦でありながら高度なイージス対空ミサイル・システムを搭載している。
もともとは19世紀末に実用化した魚雷を主兵装とした水雷艇を撃退するための水雷艇駆逐艦が、転じて駆逐艦とよばれるようになった。水雷艇が小型すぎて航洋性がなく、つかいにくかったことから、その後駆逐艦自身が魚雷で主力艦を攻撃するようになり、日露戦争のころから水雷艇にとってかわった。第1次世界大戦では対艦攻撃だけでなく、船団護衛にも使用され、対潜任務にも適していることが認識された。 戦間期、日本海軍は重雷装の特型駆逐艦を建造して、各国に影響をあたえた。その後、日本海軍では長射程、大威力の酸素魚雷(→ 魚雷の「酸素魚雷」)の実用化で雷装重視をつづけたが、諸外国ではむしろ砲力の強化が重視された。 第2次世界大戦中は空母や水上艦艇の護衛艦として対空兵装が重視され、対空駆逐艦や対空哨戒駆逐艦なども建造された。また、潜水艦の脅威(きょうい)が高まるにつれて、対潜兵装も強化され、対潜中心の護衛駆逐艦も出現した。大戦中の駆逐艦としては、アメリカの汎用駆逐艦フレッチャー級、イギリスの護衛駆逐艦ハント級、日本の防空駆逐艦秋月級などがあげられる。
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