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プラスチックは化学的には不活性な物質なので、プラスチック製品をごくふつうにつかっているかぎりは、使用者に害をおよぼすことはない。しかしプラスチックの製造過程では、毒性の強い化学物質が使用される。たとえばベンゼンは、モノマーの原料や溶媒として大量につかわれるが、危険な発癌物質である。同様に、モノマーの中にも癌をひきおこすと考えられている物質が存在する。また、プラスチックの材料や可塑剤として使用されているビスフェノールAやノニルフェノール、フタル酸ジ-2-エチルヘチレンなどは環境ホルモンとしてうたがわれている。プラスチックの製造工程では、これらの化学物質が環境中に放出されないよう、入念な注意をはらわなければならない。このことはプラスチックの製造にかぎらず、化学工業全般に共通する問題点である。
プラスチックは本来、天然には存在しない物質であり、自然環境の中に放置されても微生物の作用で分解されることはない。この点でプラスチックは、天然の高分子物質である木材や紙などとは大きくことなる。化学工業の急速な発展とともに、年間約900万tといわれるプラスチック廃棄物のもたらす環境問題も深刻となり、省資源の立場からもプラスチック製品のリサイクルが検討されるようになった。 リサイクルは1980年代あたりから徐々に実行されてきたが、日本では1997年(平成9)4月に施行された「容器包装リサイクル法」や、2001年4月施行の「家電リサイクル法」によって、食品容器や清涼飲料用のポリエチレンテレフタレート(PET)ボトル、家電製品などについて再生利用がおこなわれている。ただし自動車部品や、各種の材料がくみあわさった廃棄物については、リサイクルが確立されておらず、解決法が模索されている。→ ゴミ処理
プラスチック廃棄物の処理が大きな環境問題となる中で、その対策として分解性プラスチックが注目をあつめている。分解性プラスチックには、光(おもに紫外線)により分解する光分解性プラスチックと、微生物によって分解される生分解性プラスチックの2種類がある。また生分解性プラスチックは、微生物によりつくられるものやデンプンやセルロースといった天然素材を利用したもの、化学合成によるプラスチックに分解性を付加したものなどがある。とくに微生物によって分解可能なものは、愛称がグリーンプラとつけられ、2001年6月から認証マークが表示されており、年間120品目が認定されている。
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