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項目構成
放射性元素の崩壊にはいくつかの種類がある。 アルファ崩壊は、原子核がアルファ線を放射する崩壊で、アルファ線というのは陽子と中性子2つずつが結合した粒子、つまりヘリウムの原子核である(→ 原子)。アルファ崩壊をすると、原子番号(陽子の数)が2少なくなり、質量数(原子核の陽子と中性子の数)は4少なくなる。 ベータ崩壊では、原子核の質量数はかわらずに、電荷が1つふえたりへったりする。ベータ線を放出する物質のほうが、アルファ線をだす物質よりも、放射能が強い。 3つ目は、電子捕獲である。原子核に電子がとりこまれ、陽子とむすびついて中性子ができる。原子番号は1少なくなるが、質量数はかわらない。 4つ目はガンマ崩壊で、ガンマ線という電磁波を放射する。
放射性元素の性質をあらわすときに、半減期という言葉をつかう。半減期というのは、その元素の原子数の50%が崩壊するためにかかる時間のことである。半減期に達すると原子の数は2分の1になり、さらにもう1回の半減期がすぎると、のこっていた半分がさらに半分になり、もともとあった量の4分の1がのこる、というようにへっていく。半減期はそれぞれの放射性元素に固有の値であり、数十億年というものから数マイクロ秒のものまである。たとえば、炭素14の半減期は約5730年、ウラン238の半減期は約45億年である。
放射性炭素による年代測定法は、1947年にアメリカの化学者リビーらが開発した。考古学、人類学、海洋学、土壌学、気候学、地質学などの分野でよくもちいられる。 大気中の炭素14は宇宙線の照射によって生成され濃度がほぼ一定である。生体の中の炭素14も、植物は光合成によって大気をとりこみ、動物は食物連鎖によって植物とむすびついているので、生存しているときは、同じ濃度にたもたれる。その生体が死ぬと、生体の中の炭素は大気中の二酸化炭素と交換されなくなるが、炭素14はある速度で崩壊しつづける。このことを利用して、生体が死んだときの年代をはかることができる。 炭素14は崩壊速度がはやいので、もとめられる年代はおよそ5万年前までである。古いものほど、測定の誤差は大きくなる。 この方法はさまざまな有機物の年代決定につかえるが、使用する半減期の値の誤差や、大気中の炭素14濃度のばらつきがあると、その精度はさがる。有機物が死んだあとにほかの物質がまじったために、誤差ができることもある。放射性炭素の半減期は5570±30年とされていたが、1962年に5730±40年とあらためられた。したがって、それ以前にもとめた年代を修正しなければならなかった。そののち、核実験などによって大気中に放射能が拡散されたために、放射性炭素による年代は50年を起点として計算するようになった。 測定された年代は暦年代だけでなく、たとえば691±31B.P.のようにあらわされることも多い。B.P.はbefore physics(物理年前)の略である。
炭素14法が崩壊した炭素の質量数をかぞえるのに対して、のこっている炭素14の質量数をかぞえる方法である。たとえ試料が1mgでも測定することができるので、骨や歯、髪の毛、布、紙、氷などひろい範囲の分析ができる。また、測定にかかる時間も数分~数十分と短い。約6万年前までの測定ができる。 イタリア北西部のトリノ市にはキリストの遺骸をつつんだとつたえられている聖骸布(せいがいふ)がある。1987年に布の年代測定がこの方法でおこなわれ、1273~88年ごろにつくられた布であることがわかっている。
カリウムの放射性同位体カリウム40が、崩壊してアルゴン40になることを利用する方法で、岩石の年代決定にひろくもちいられる。カリウム40の崩壊では、このほかにカルシウム40もできるが、年代決定にはつかわれない。カリウム40は雲母、長石、ホルンブレンドなどの鉱物に多くふくまれるため、さまざまな岩石の年代をこの方法で決定することができる。 アルゴンは岩石が125°C以上に熱せられると、岩石から遊離してしまう。そのため、この方法はおもに火成岩や火山灰などを測定するのにもちいられる。測定できる年代は約10万年前までである。
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