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項目構成
原子炉は、発電の原理と使用目的によって、いくつかに分類される。使用目的による分類では、研究炉や実験炉、材料試験炉、ラジオアイソトープ(放射性同位体)生産炉、プルトニウム生産炉、発電炉、推進用炉(舶用炉など)、二重目的炉(プルトニウム生産と発電)、多目的炉(暖房、海水脱塩、化学プロセス蒸気利用など)といった分類ができる。発電炉と推進用炉をあわせて動力炉ともよぶ。プルトニウム生産炉や原子力潜水艦・原子力空母(→ 航空母艦)など軍艦の推進用炉を軍用炉と分類することもできる。 開発段階による分類としては、実験炉、原型炉、実証炉、初期実用炉、実用炉(商用炉)といった区分がある。燃料の種類によってはウラン炉(天然ウラン炉、濃縮ウラン炉)、トリウム炉、プルトニウム炉といった分類が、核分裂に利用する中性子の速度(エネルギーの大きさ)によっては高速中性子炉、熱中性子炉といった分類ができる。 高速中性子から熱中性子に速度をおとす減速材や、炉の冷却と動力をえる目的で炉心から熱をうばう冷却材に何をもちいるかによって、ふつうの水(軽水)を利用する軽水減速軽水冷却炉(軽水炉)、重水(→ 重水素)を使用する重水減速重水冷却炉(重水炉)、黒鉛(→ 石墨)をつかう黒鉛減速炭酸ガス冷却炉(ガス冷却炉)など数多くのタイプがある。 核燃料と減速材が均質な混合物となっている原子炉を均質炉、混合せずに一定間隔をおいて配列した原子炉を非均質炉という。また、炉心で発生する中性子を利用し、もやした核燃料中の核分裂性物質の量をうわまわる核分裂性物質を生産できるようにした原子炉を増殖炉、使用量をうわまわらないまでもかなりの量の核分裂性物質を生産できるようにした原子炉を転換炉と名づけている。
軽水炉(LWR:Light Water Reactor)は、低濃縮ウランを燃料とし、軽水を減速材兼冷却材としてつかう原子炉で、もっとも多く普及している。軽水炉には、沸騰水型と加圧水型の2種類がある。
沸騰水型軽水炉(BWR:Boiling Water Reactor)は、冷却水を70気圧(=約7メガパスカル:Mpa)程度の比較的低圧力で使用し、炉心で沸騰するタイプの軽水炉である。原子炉の圧力容器でつくられた蒸気がそのまま発電用蒸気タービンにおくられる。蒸気は冷却して水にもどされ(復水)、ふたたび炉心におくられる。加圧水型軽水炉のような熱交換器がないので、簡単な構造になり、熱効率が高いが、タービンをまわす蒸気には放射能がふくまれる。アメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)が開発した。日本では日立製作所と東芝が製造しており、東京電力をはじめ東北、中部、中国、北陸の各電力会社が採用している。
改良型沸騰水型軽水炉(ABWR:Advanced Boiling Water Reactor)は、1996年(平成8年)に東京電力柏崎刈羽原子力発電所(新潟県柏崎市、刈羽村)に採用され、以後の沸騰水型軽水炉の主流となっているもので、経済性優先の新型炉。日立製作所と東芝、ゼネラル・エレクトリックが共同で開発した。従来の沸騰水型軽水炉では、原子炉圧力容器の外側にとりつけていた再循環ポンプを改良型では容器内にうつしたことで、圧力容器をとりかこんでいたパイプがなくなり、パイプの破断事故の危険性が低下したなどとされる。しかし一方では、圧力容器に直接とりつけられることから、ポンプの事故が圧力容器の破壊につながりかねないとの指摘もある。
加圧水型軽水炉(PWR:Pressurized Water Reactor)は、世界でもっとも多く利用されている原子炉である。炉心を冷却する1次冷却水を約150気圧(=約15MPa)に加圧して沸騰をおさえ、高温(約325°C)に加熱する。加熱された水は、蒸気発生器とよばれる熱交換器によって2次冷却水に熱をつたえ、2次冷却水を沸騰させて蒸気をつくりだす。蒸気は発電用タービンをまわしたのち、水にもどされ、ふたたび蒸気発生器におくられる。 タービンをまわす蒸気には放射能がふくまれないことになるが、蒸気発生器の細管(伝熱管)に大きな負担がかかる。アメリカのウェスチングハウス・エレクトリック(WH)が開発、世界初の原子力潜水艦ノーチラス(1954年完成)に採用された。日本では三菱重工業が製造しており、関西電力や四国、九州、北海道の各電力会社が採用している。
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