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  • 釉薬 - Wikipedia

    釉薬 (ゆうやく、うわぐすり、 釉 、 上薬 )とは、 陶磁器 や 琺瑯 の表面をおおっているガラス質の部分。陶磁器などを製作する際、 粘土 等を成形した器の表面にかける 薬品 のこと。粘土や 灰 などを 水 に懸濁させた 液体 が用いられる。

  • 釉薬 陶芸用品の販売 [福島釉薬]

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  • 陶芸用釉薬

    釉薬は「ゆうやく」または「うわぐすり(上薬)」とも言い、やきものの専門用語です。 釉薬とはやきものの表面にかかっているガラスのようなものです。 釉薬を掛けて焼くことによって様々な色を出したり、水が漏らないようにしたり、 汚れが付きに ...

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釉薬

釉薬 ゆうやく
百科事典項目
項目構成
2 C

鉄釉

中国・朝鮮との交流が深く、地域的に良質な原料にめぐまれて、須恵器などが古くから焼かれていた日本では、鉄を呈色剤とした施釉技術をうけいれることは容易であった。たとえば、鎌倉時代から室町時代にかけての瀬戸では、宋(中国)や朝鮮半島からつたわった天目を模倣するとともに、築窯技術、高温焼成の技術を発展させて、古瀬戸釉を生みだした。また、鉄分が多い粘土である鬼板(おにいた)や褐色土などの原料が手に入りやすいことから、黄瀬戸や青磁などがつくられるようになり、鉄釉系の施釉技術は幅広くなった。

3

施釉技術の成熟

室町後期から安土・桃山時代にかけて、瀬戸や美濃で施釉技術はさらに成熟し、茶の湯の発展によって華やかで洗練された施釉陶が数多くあらわれる(瀬戸焼美濃焼)。鉄釉をほどこしたものを焼成中にひきだす漆黒釉の「引出黒(ひきだしぐろ)」、銹絵(さびえ)の上に長石を原料とした泡状白色釉がかかった志野、志野でも、下地にかけた鬼板の鉄が長石釉とまざって鼠色(ねずみいろ)を呈するものがあり、これは「鼠志野」とよばれる。これら鉄釉の幅広い活用のほか、灰釉をもちいた黄瀬戸、緑釉の染め分けに銹絵をきかせた織部なども知られる。

III

世界の釉薬

白色磁器にふさわしい白い素地や高火度にたえる土にめぐまれた東アジア諸地域とちがって、ギリシャ、ローマ、エジプトなどの地中海沿岸地域では、塩分や鉄分を多くふくむ赤みの強い土壌が多い。これらの土は高温での焼成にはむかないため、低温焼成で焼き締まる釉組成が発達した。使用する釉薬はおもに、鉛やアルカリ金属類であるナトリウム、カルシウムなどをベースにしたガラス素地に、呈色剤となる金属顔料をまぜたものである。焼成温度は800°Cから1000°Cまでで、低温焼成であるため金属原料自体は溶融せず、したがって釉色は色あざやかな状態で表現でき、また細部にまで装飾できる。

中国など東洋でつくられた白色の焼き物に魅せられたヨーロッパ諸国は、赤みの強い粗土の素地表面に錫釉()をかけて白色下地をつくり、そこに絵画的な装飾をほどこした。イタリアのマヨリカ陶や、中国からつたえられた芙蓉手(ふようで)などを模倣したイランの芙蓉手、オランダのデルフト陶といった軟質陶器はその典型的な例である。

1709年、ドイツの錬金術師ベットガーの発明によりヨーロッパでも磁器の焼成がはじまり、施釉技術は大きく変化する。磁器の焼成温度は1300°C以上と高いが、もともとの施釉は低温でおこなわれていたため、繊細な描写を必要とする上絵は800°Cぐらいの低温で焼かれ、この方法は現在もひきつがれている。上絵にもちいる釉薬(上絵具)の原料もほとんどかわっていない。これらの釉は低温度で焼き締まるため変質が少なく、その原料加工は比較的容易である。あざやかな色彩を表現できるもので、磁器の上絵付用の絵の具として広くつかわれている。

IV

呈色の要因―呈色剤と焼成法

一般に釉薬は、岩石にふくまれる金属を呈色剤として、長石や灰、素地となる土成分などとまぜることによりつくられ、これらのバランスによって、色合い、粘性、ガラス質の透明感、硬さ、素地との相性などが決定される。基本的に、釉と素地の熱膨張率がほぼひとしくなるように調製する必要がある。また、釉の呈色には、原料の組成だけでなく、焼成の温度や炉内の状況などが大きくかかわってくる。ドイツの化学者ヘルマン・ゼーゲル(1839~93)は、釉の調合比を客観的にあらわす化学式「ゼーゲル式」や、陶磁器の焼成温度を測定する「ゼーゲルコーン(ゼーゲル錐)」などを発明して、現在の施釉技術の確立に貢献した。

1

鉄の呈色作用

黄褐色の黄瀬戸とあわい青緑色の青磁は、一見、組成のことなる釉薬がもちいられているように思えるが、基本的な原料組成は同一で、呈色剤である鉄の含有量はともに2~3%。焼成する状態によって、これほどちがった色になるのである。

焼成状態を左右するのは供給される酸素の量である。酸素量がじゅうぶんに多い状態での焼成を酸化炎焼成といい、酸素が不足した状態での焼成を還元炎焼成という。黄瀬戸が黄褐色を呈するのは、空気(酸素)を豊富にあたえられて酸化炎焼成される際に釉の表面で鉄の酸化反応が生じるためである。一方、同じものを還元炎焼成すると、酸欠状態の窯内で鉄は焼成に必要な酸素成分をうばわれて還元反応を生じ、その結果、淡青色に発色する。

鉄の濃度による呈色の違いをみると、鉄2~3%の場合は、上述のように還元炎焼成で青緑色、酸化炎焼成で黄褐色、その中間で褐色となる。鉄濃度を高くすると、酸化炎焼成・還元炎焼成いずれの状態でも褐色から黒色になる。10%以上の鉄濃度では、他の金属成分とともに鉄成分が分離して表面にうきでることがあり、その場合、漆黒の釉表面に結晶斑(はん)があらわれる油滴天目や細い筋がはしる禾目天目(のぎめてんもく:天目)など、さまざまな現象が生じる。さらに鉄濃度が高い酸化鉄そのものは、赤色顔料としてもつかわれる赤色を呈し、高温環境にさらされない上絵焼成用の顔料(赤)などにもつかわれる。

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