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生理的に結合できる状況にある植物の切断面をつぎあわせること。ささえる植物を台木、台木に接ぎ木する植物を接ぎ穂とよぶ。接ぎ穂には小枝、茎、芽などがつかわれる。芽を接ぎ穂につかう場合は芽接ぎという。切断面の傷がなおるかどうかは、接ぎ穂と台木の形成層が密着しているかによる。形成層は茎のまわりに環状につらなる再生組織で、ここでカルスがつくられる。カルスは分化していない大きな細胞からなる。接ぎ木が成功するとカルスは分化して、水分をとおす道管、養分をおくる師管、さらに形成層となり、接ぎ穂と台木の組織をつなぐ。 接ぎ木は、接ぎ穂と台木のそれぞれの長所を生かすためにおこなわれることが多い。おいしい果実をつける樹木の枝や芽を、果実の味には関係のない丈夫な台木に接ぎ木する。また種子なしオレンジや種子なしブドウなど、種子のない果物をふやすのにも利用される。
接ぎ木は同じ品種か近縁のものでなければ成功しないことが多い。害虫や病気に対する耐性や抵抗力があるとか、矮小(わいしょう)化する性質がある実生(みしょう)の木や挿し穂が台木につかわれることが多い。実生の木を台木にする場合は、まず実生がしっかり根づくのをまち、次に幹に穂木をさしこむ。穂木と台木が結合したら、すぐに台木についている芽の部分を切りすてる。こうすると根が吸収した養分はすべて穂木の生長に利用される。挿し穂をつかう場合は、まず接ぎ木をしてから挿し木をして根づかせる。ゴムのプランテーションや多くの果樹園用の育苗は、実生の木を台木にしておこなわれる。 接ぎ穂と台木が接合する周囲の部分は、パラフィンまたは接ぎ蝋(ろう)で保護する。接ぎ蝋は蜜蝋、牛脂、樹脂をまぜあわせたものである。ふつう蝋をぬった傷口は、接ぎ木テープでふさいで水にぬれないようにし、また病気や害虫から保護する。
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