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銅、青銅、鉄などの金属器がまだほとんどつかわれず、おもに石製の道具や武器すなわち石器が使用された時代。デンマークの考古学者トムセンによる時代区分では、人類は石器時代、青銅器時代、鉄器時代の順に発達したとされる。 石器時代の年代は地域によってことなる。東アフリカで250万年以上前の石器がみつかっているが、ヨーロッパでは約150万年前にはじまったとされている。中国では近年、約80万年前とされるハンド・アックスをふくむ大量の石器が南部のコワンシーチワン族自治区(広西チワン族自治区)から出土し、石器の年代見直しがされている。さらに最近では中国とアメリカの共同チームがホーペイ省(河北省)の泥河湾盆地で136万年前の石器群をみつけ、東アジア最古の石器の発見と話題になった。 その終わりは文明がもっともはやく開いたメソポタミアで前4000~前3000年ごろ、ギリシャ・エーゲ文明では前3000~前2500年、ヨーロッパ西・中・南部ではほぼ前2000年である。ヨーロッパなどでは石器時代と青銅器時代の間に、銅器がつかわれた銅器時代を設定する見方もある。中国では前1600年ごろには青銅器時代になったといわれ、それは殷(商)の時代である。 250万年以上つづいた石器時代は、旧石器時代、中石器時代、新石器時代に3区分される。
旧石器時代がもっとも長く、250万年以上前に猿人が石器をはじめて使用したときにはじまり、約1万2000年前までつづいた。この時代は狩猟採集生活をしており、はじめは自然石の端をうちかいて刃をつけたものを、やがて小型の剥片(はくへん)に加工してナイフ状にしたものなど単純な石器がつかわれていたが、人類の進化とともに、さまざまな石器が用途にあわせてつくられた。 旧人の時代には、石器も多様なものとなるが、10万年前ころからは穴をほって埋葬し、石器以外に骨角器なども使用するようになる(→ ネアンデルタール人)。旧石器時代の終わりごろ、旧人にかわって新人があらわれる。現代人とほとんどかわらない現生人類(ホモ・サピエンス)で骨角製の投槍器や槍先(やりさき)・銛先(もりさき)などの狩猟道具をはじめ生活を豊かにするためにさまざまな道具がつかわれるようになった。新人のクロマニョン人は宗教儀式に関係する洞窟絵画(どうくつかいが)をのこすなど、この時代に文化は大きく発達した。→ 人類の進化:旧石器時代美術
日本の旧石器時代は、土器の使用開始以前の時代という意味から、先土器時代といわれることもある。 1949年(昭和24)岩宿遺跡からの石器の発見を契機に、日本でも旧石器時代の研究がはじまり、その後、北海道から沖縄まで日本列島全域でこの時代の遺跡が多数発見されている。 日本列島の旧石器時代は一時、原人(ホモ・エレクトゥス)段階の60万~70万年前までさかのぼるといわれた。ところが、2000年(平成12)11月に日本でもっとも古いといわれた上高森遺跡で旧石器発掘の捏造事件(ねつぞうじけん)が明るみに出て、前・中期旧石器時代といわれた多くの遺跡の再検証調査がおこなわれた。その結果、日本での旧石器時代は、確実なところでは後期旧石器時代の約3万年前までとされ、現在中期旧石器時代のどこまでさかのぼるのか結論は出ていない。
1万2000年前ごろに氷河が後退しはじめ、中石器時代がはじまる。気候が温暖になると、ヨーロッパの大部分が森林になるなど食料が豊富になった。ヨーロッパではひじょうに小さい石器(細石器)が、シベリアや日本ではこの細石器の一種である細石刃(さいせきじん)が隆盛する。この時代は新石器時代への過渡期にあたり、依然として狩猟採集生活を主としており、農耕がまだおこなわれず、磨製石器も使用されていなかった。そのため石器時代を旧石器時代と新石器時代にわけ、中石器時代をもちいない学者もいる。
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