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ゴム

ゴム Rubber
百科事典項目
項目構成
IV

生ゴムの加工と用途

ラテックスを凝固、乾燥させた生ゴムは、配合、加工、加硫の各工程をへて、最終的なゴム製品へと加工される。

1

配合工程

ゴムの配合加工工程では、ゴム製品の用途や仕様に応じて、加硫をおこなうための加硫剤や加硫促進剤、物理的特性を向上させるための補強剤や老化防止剤、加工性を高める軟化剤(可塑剤)など、生ゴムにさまざまな薬剤がくわえられる。

加硫剤でもっとも多く利用されるのは粉末の硫黄だが、セレンテルルなどの多価金属酸化物も、大量の硫黄と混合して利用される。そのほか過酸化ベンゾイルC14H10O4など一部の有機化合物にも、硫黄原子と同様にゴム分子間に架橋結合(橋架け結合)をつくる作用があるので、加硫剤とともにもちいられる。加硫促進剤は加硫の進行速度をあげ、かつ低温で加硫を進行させる物質で、加硫時間や加熱温度、硫黄の量を節約する。加硫促進剤にはチアゾール系やスルフェンアミド系など各種の有機薬剤がもちいられている。

補強剤は、ゴム製品の硬さや引張り強さ、弾性、引裂抵抗、耐摩耗性などといった機械的特性を高めるために利用される。代表的なものは黒色のカーボンブラックだが、淡色のゴム製品には、白色の二酸化ケイ素(ホワイトカーボン)などがつかわれる。老化防止剤は、古くなったゴムの硬化やひび割れ、べとつきを防止するためのもので、各種のアミン化合物やフェノール類が利用される。

軟化剤は各種の配合剤の分散をよくし、ゴム練りや加工を容易にするために添加され、石油樹脂や松脂、脂肪酸などが利用される。充填剤(じゅうてんざい)はゴム製品の加工性の改善やコスト低下のために添加される物質で、石灰(炭酸カルシウム)やクレイ(ケイ酸アルミニウムAl2Si2O5(OH)4)、タルク(含水ケイ酸マグネシウム3MgO・4SiO2・H2O)などが使用される。着色剤には二酸化チタン(酸化チタン)、酸化亜鉛、リトポンなどの白色顔料(顔料)や、各種の有機染料(染料)などがある。

2

加工工程

ゴム製品への加工工程では、まず素練り・混練りという配合剤との混合の工程がおこなわれ、圧延・押出しの工程をへて成形される。

2 A

素練り

原料となる生ゴムのシートは、適当な大きさに寸断されてから、素練り機にかけられる。素練り機には、回転速度のことなる2本のローラーの間で生ゴムをねるオープン・ローラー、その改良型で密閉容器内にローラーをとりつけたバンバリーミキサーなどの装置がある。素練りの工程では生ゴムの分子がひきのばされ、部分的に切断されることで、可塑性が高まってゴムが軟化するので、配合剤の混合や製品への成形がおこないやすくなる。ゴムの軟化度は後の工程と製品の品質に大きな影響をおよぼすので、温度や圧力が常に制御・管理されている。

2 B

混練り

素練りした生ゴムに各種の配合剤をまぜる混練りでは、薬剤の飛散をふせぐため、おもに密閉型のバンバリーミキサーが使用される。混練りでは配合剤の量や種類、投入順序、混練りの時間、温度などが複雑に影響をおよぼしあい、微妙な操作の違いでゴムの性質が大きく変化する。かつての混練りの工程では、熟練作業者の経験と勘にたよって複雑な制御をおこなっていたが、現在ではコンピューター制御を利用して、ゴムの品質のばらつきをふせいでいる。

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