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太陽から6番目の距離(平均14億2940万km)にあり、太陽系の中で木星についで2番目に大きな惑星。赤道直径は12万536kmと地球の約9.44倍、質量は95.16倍もある。しかし、土星はほとんどが水素でできているために密度は0.69g/cm³(地球の約1/8)しかなく、水よりも軽い。土星は29.458年かけて太陽の周りを公転しており、地球の0.444日ほどで自転している。 土星の英名は、ローマ神話の農業の神であるサトゥルヌス(ギリシャ神話ではクロノス)からつけられた。ちなみにギリシャ神話のクロノスは天空の神ウラノスと大地の神ガイアとの子供で、世界の支配者であり、神々の統治者であるゼウス(英名はジュピター、木星)の父親でもある。
土星の最大の特徴は大きな環をもつことで、1610年に、望遠鏡が登場した時代にガリレイがはじめて観測した。ガリレイは環が土星本体とはなれていることに気づかなかったため、「取っ手」と表現している。環であることにはじめて気づいたのはオランダの天文学者クリスチャン・ホイヘンスである。 1655年に、ホイヘンスは土星の環について記述するのに文字を暗号化して書いたが、それをならべかえると次のようなラテン語の文章となった。「それはどこにもふれていない、黄道に対してかたむいた、うすい平らな環でとりまかれている」。環は発見された順に名づけられたが、土星本体に近いものから順にD、C、B、A、F、G、E環とならんでいる。環はそれぞれがさらに10万本以上の細い環で構成されている。 地球からみえる土星は黄色い天体で、夜空の中で明るい星のひとつである。望遠鏡ではA環とB環はすぐにみえるが、D環とE環は最良の状態でないとみえない。感度のよい望遠鏡をつかうと、9つの衛星が観測でき、土星をつつむガス状の靄(もや)の中に赤道と平行したうすぐらい帯のあるのをみわけることができる。
惑星探査機によって土星系の情報は飛躍的に増大した。1979年9月にNASA(アメリカ航空宇宙局)のパイオニア11号、80年11月にボイジャー1号、81年8月にはボイジャー2号が土星に接近した。探査機にはカメラのほか、可視光、紫外線、赤外線、電磁波の電波部分の強さと偏光(→光学の「偏光」)を分析する装置が搭載され、磁場(→ 磁界)を測定する装置や、電子やイオンなど電荷をもった荷電粒子と星間物質を検出する装置なども装備されていた。→宇宙探査の「木星と土星」 1997年10月にNASAがうちあげた探査機カッシーニ=ホイヘンスは、地球と木星の重力を利用したスイングバイで加速し、2004年7月に土星の周回軌道にのり、4年間にわたる土星周辺の観測を開始した。さらにカッシーニは、05年1月にヨーロッパ宇宙機関(ESA)が製作した小型探査機ホイヘンスを衛星ティタンにおくりこみ、大気の組成や衛星表面などの観測や撮影をおこなった。その後も、カッシーニは土星だけでなく、ティタンやイアペトゥスなどにも接近し、観測をおこなっている。
土星はおもに水素で構成されているため、平均密度は地球の8分の1以下しかない。しかし、土星の大気がひじょうに重いため、大気圧は内部にいくほど急速に増大し、土星の表面では水素ガスが凝縮して液状になっている。さらに中心に近いほど液体水素は圧縮されて、導電性の液体金属水素となる。この液体金属水素の電流が土星の磁場をつくりだしている。土星の中心では岩石と鉄やニッケルといった重元素がかたまって1万5000°C近い温度の岩の核(コア)をつくっていると思われる。この中心核の直径は約3万kmあり、液体金属水素でできた内部マントルの厚さは約1万5000kmと推定されている。 木星とともに土星は現在でも重力によって収縮している。これは40億年以上前に太陽系ができるとき、土星もまたガスと塵(ちり)の雲からつくられたときからつづいている。収縮によって熱エネルギーが生じるために、土星は太陽からうけとる熱エネルギーの3倍もの熱を宇宙空間に放射している。
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