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北ヨーロッパ、スカンディナビア半島西部にある立憲君主国(→ 立憲君主制)。正式国名はノルウェー王国。国名のノルウェーは、ノルウェー語で「北への道」を意味する「ノルゲNorge」に由来する。北極海のスバールバル諸島と火山島のヤンマイエン島を領有する。このほか南半球にも、喜望峰の南西にうかぶ無人の火山島ブーベ島をもち、南極大陸沖のピョートル1世島と、ドロニングモードランド(クイーンモードランド)として知られる南極大陸の西経20度~東経45度の地域の領有権を主張している。海外領土をふくむ面積は38万5639km²。人口は464万4457人(2008年推計)。首都は国内最大の都市オスロ。
細長い国土の南西から北東にかけてスカンディナビア山脈がとおるため全体に山がちで、国土の3分の1が北極圏にある。出入りにとんだフィヨルドが発達し、沿岸には無数の島々がつらなって安全な水路をつくっている。海岸線は2万1925kmにおよび、国土面積に対する海岸線の長さは、世界のどの国よりも長い。耕作地は国土の3%にすぎないが、豊かな海洋資源にめぐまれている。
古代からノルウェーの人々は国土を4つの地方にわけていた。西ノルウェー(ベストラント)、東ノルウェー(エストラント)、トレーネラー地方、北ノルウェーの4地方である。最近では南ノルウェー(セルラント)をくわえて5地方とすることがある。 東西に広がりのある南部には、スカンディナビア山脈のもっとも高い部分がふくまれる。この山脈は西ノルウェーと東ノルウェーとをわけている。山脈の北部はドブレ山地、中央部は「巨人のすみか」を意味するヨートゥンヘイメン山地で、ここにスカンディナビア半島の最高峰、2469mのガルヘピゲン山がある。南部のハルダンゲル高原は平均標高1000mほどの広大な高原である。 西ノルウェーは、海までせまった山々とフィヨルドに特徴がある。氷河時代に氷河が河谷をけずりとってU字谷(→ 氷河地形)を形成し、そこに海水が入り、壮大な景観をもつフィヨルドをつくりだしている。ノルウェー最大のフィヨルド、ソグネフィヨルドは奥行き約200km、深さは最大1300mに達する。住民の多くは、ボクナフィヨルドやハルダンゲルフィヨルドの南岸、沿岸の島々といった低地にすんで農業をおこなっている。 東ノルウェーはスカンディナビア山脈の東斜面にあたる。ゆるやかな起伏の丘陵地帯で、オスロフィヨルドの周辺は農業最適地である。東ノルウェーと西ノルウェーは多くの谷でむすばれ、そのうちもっとも重要な谷がハリングダールである。南ノルウェーの中心地はクリスティアンサンで、この地方の夏の気候は快適である。 スカンディナビア山脈の高地の北にあるトレーネラー地方は西ノルウェーと似た風景で、丘陵や谷がフィヨルドにむかって集中している。この地方の中心をなす広大なトロンヘイムフィヨルドの周辺には農地や森林が広がっている。 北ノルウェーのほとんどは北極圏にふくまれ、フィヨルドと山地がはてしなく広がっている。夏至の前後は白夜の現象がみられるが、冬は終日暗闇(くらやみ)に閉ざされる。人口の大半は海岸部と島にすむ。ロフォーテン諸島とベステローレン諸島は火山性山脈の一部が海面下に没したもので、氷河に浸食された跡が島の山頂部にのこっている。この地方の最北端では、フィヨルドが北極海にむかって開いている。フィヨルドの奥には、荒涼としたフィンマルク台地が広がっている。またこの地方にはヨーロッパ最大級の氷河がいくつかある。
山地のけわしい西斜面を南西にながれる川は短く、滝や急流が多くみられるのに対して、ゆるやかな東斜面を南東にながれる川は、ゆったりとして長い。南東部にあるグローマ川は国内でもっとも長い川で、支流をふくめると国土の8分の1をうるおしている。ノルウェーには多数の氷河湖があり、最大の湖は南東部のミエーサ湖である。南部にある湖の3分の1はイギリスの大気汚染がおもな原因で酸性雨におかされており、ノルウェーの活発な環境保護運動の関心の的となっている。
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