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宇宙探査

宇宙探査 うちゅうたんさ Space Exploration
百科事典項目
マルチメディア
ウォスホートの宇宙飛行士ウォスホートの宇宙飛行士
項目構成
4 C

航行衛星

航行衛星を利用すると、船や潜水艦はみずからの位置を数の誤差で知ることができる。現在では、人工衛星からの信号のドップラー偏移(赤方偏移)を測定することのできる商船であれば、アメリカ海軍のトランシット衛星を利用することができる。また、複数のGPS衛星をつかう航行システムが、軍事と産業目的のために運用されている。1967年には宇宙空間の利用に関する宇宙条約が締結された。宇宙通信GPS

5

惑星調査

月よりも遠い天体では、惑星探査機が着陸した火星金星、接近した水星木星土星天王星海王星が調査され、彗星についても調査がおこなわれた。

5 A

火星

旧ソ連は1971年5月に火星2号と3号をうちあげた。この2機の惑星探査機は火星に到達したが、わずかなデータをおくってきただけだった。73年7~8月には火星4~7号をうちあげたが、技術的な不調がついてまわった。88年、旧ソ連は火星の衛星であるフォボスに着陸させるフォボス1号と2号の探査機をおくったが、どちらも電波による連絡がとれなくなった。

アメリカでは1971年5月にマリナー9号がうちあげられ、11月から72年10月まで火星の周りをまわって、火星のほぼ完全な地図をつくるのにじゅうぶんな写真を送信してきた。75年の8月と9月にはバイキング1号と2号が火星への11カ月におよぶ旅を開始した。それぞれの惑星探査機には、生命の検出と化学分析をおこなうための実験室、2台のカラーテレビカメラ、気象と地震の測定装置のほか、着陸船が搭載され、地球から操作できるように設計された3mの長さの格納式の採取道具を装備していた。両機とも数年間うまく機能し、火星の地図をつくるデータをえることができた。

1990年代に入ってNASAでは、将来の有人火星探査を念頭において、いくつかの火星探査衛星をおくりこんでいる。マーズ・グローバル・サーベイヤーは97年9月に火星周回軌道にのり、99年3月から火星の地形や磁場の本格的な観測をおこなった。2002年4月までの観測によって高解像度の火星の地形図などがえられた。また1997年7月にはマーズ・パスファインダーが火星への軟着陸に成功し、地表の各種データや映像をおくることに成功した。2001年10月に火星の周回軌道にのったマーズ・オデッセイは、火星の南極近くの地層に水があることをつきとめるなど、多くの成果をあげている。

宇宙科学研究所(現、宇宙航空研究開発機構)が開発した日本初の火星探査機(惑星探査機)「のぞみ」は1998年(平成10)7月にうちあげられた。しかし、たび重なる計器の故障などにより、2003年12月に火星の周回軌道にのせることが断念された。

2004年1月には、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の探査機マーズ・エクスプレスが火星の周回軌道にのったが、搭載していたビーグル2の火星軟着陸には失敗した。一方、03年6月にうちあげられたNASAの無人探査車「スピリット」は、04年1月4日に火星の赤道南側にあるグセフ・クレーターへの軟着陸に成功した。また同月25日には姉妹車の「オポチュニティ」が、ほとんど反対側にあたるメリディアニ平原に軟着陸をした。両探査車は高度な分析装置をつかって岩石の構造や成分の調査などをおこない、04年には火星にかつて大量の水が液体の状態で存在していたことをしめす証拠をみつけたと発表した。08年5月に火星の北極圏、ボレアリス平原への軟着陸に成功したNASAのフェニックス探査機は、従来の観測装置だけでなく、ロボットアームを装備しており、火星の表面を数十センチメートル掘削し、土壌のくわしい成分分析や氷の存在の確認をおこなっている。

5 B

金星

旧ソ連は金星の濃厚な雲でおおわれた大気をとおりぬけるという計画をたて、大成功をおさめた。1970年8月にうちあげられたベネラ7号は、高温・高圧にたえて温度のデータを23分間送信してきた。72年にうちあげられたベネラ8号は土壌の分析をふくむ表面のデータをおくってきた。75年10月には、ベネラ9号と10号が表面に着陸船をおろし、両探査機とも1時間にわたって、金星表面のはじめての写真をおくってきた。

1978年、ベネラ11号と12号はプローブ(探査装置)を放出し、それぞれ12月25日と21日に金星に着陸した。両探査装置とも、大気が88気圧で表面温度が460°Cであることを記録した。82年3月1日と5日にベネラ13号と14号が金星に着陸した。2機は地表の写真を送信し、大気と土壌にふくまれる化学元素を分析した。83年10月10日と14日、ベネラ15号と16号は金星をまわる軌道に入り、レーダーによる像をおくってきた。85年6月、ハレー彗星へとむかう途中のベガ1号と2号が、金星の大気中に4機の探査装置を放出した。

アメリカでは、パイオニア・ビーナス1号(オービター)と、4機の大気探査装置をつんだ2号が1978年5月20日と8月8日にうちあげられ、それぞれ12月6日と10日に金星に到着した。オービターは金星のほぼ全表面の地図を作成し、探査装置は大気の組成と運動、太陽風の影響を分析した。89年5月にはマゼラン探査機がスペースシャトルから放出され、90年8月から92年9月まで金星の観測をおこない、地形の解明に活躍した。そして、94年10月に金星の大気に突入した。2005年11月、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)は、探査機ビーナス・エクスプレスをうちあげた。06年4月に金星に到着した同探査機は、09年5月初めまで金星大気の観測をおこなっている。

5 C

水星

太陽にもっとも近い水星のくわしい調査は、1973年10月NASAがうちあげたマリナー10号による。マリナー10号は74年2月に金星のそばをとおり、その重力をつかって太陽軌道に入ったあと、3月には水星から692kmの距離まで近づき、この惑星が月のようにクレーターでおおわれているようすをはじめて送信してきた。9月におこなわれた水星との2度目の接近で、存在がまったく予想されていなかった水星の磁場を検出した。75年3月、最後の接近では、マリナー10号は325kmまで近づくことに成功した。2004年8月、NASAは太陽系探査プログラム「ディスカバリー計画」のひとつとして、水星探査機メッセンジャーをうちあげた。08年1月と10月に水星に接近し、11年3月には水星を周回する軌道にのり、約1年にわたって水星の観測をおこなう予定である。

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