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航空機(→ 飛行機)の運用のため、艦上に必要な施設や装備がほどこされた軍艦。略して空母ともよばれる。高速性、航洋性をもつ通常型の軍艦の船体に格納庫と発着用の飛行甲板をもつ。飛行甲板はかつては長方形の短冊型であったが、現在では発艦と着艦が分離されたアングルド・デッキ(斜め甲板)が使用されている。 航空機は格納庫と飛行甲板の間をエレベーターで移動し、カタパルトで射出されるか自力でとびたつ。着艦する際には通常、着艦制動装置をもちいる。この装置は航空機の尾部にとりつけられた着艦フックを飛行甲板に張られたワイヤーにひっかけて、航空機の滑走をとめるものである。空母は、現在の軍艦の中でもっとも大きく、移動航空基地として海軍戦力の中核となっている。
第2次世界大戦までの空母は、小型か大型かによって軽空母、正規空母とよばれていたが、その任務は基本的に同一で、戦闘機や攻撃機を運用して、敵艦船を攻撃するものであった。これにくわえて、第2次世界大戦中に建造がすすめられたのが護衛空母である。護衛空母は商船などの船体を利用した簡易型空母で、船団を攻撃する潜水艦を撃退することをおもな任務としていた。 戦後、アメリカで一時期、攻撃空母と対潜空母という分類がおこなわれたが、現在では攻撃型の正規空母に一本化されている。
正規空母に対して戦後新たに建造されたのが、ヘリ空母と軽空母である。ヘリ空母は、対潜用にヘリコプターを運用するものであるが、これは空母に分類されないことも多い。軽空母は、イギリス、ソ連で開発に成功した垂直離着陸機(VTOL)を運用するものである。軽空母は正規空母にくらべると、長い飛行甲板やカタパルトなどが不要なので小型ですみ、建造費用、維持費がかからないため、各国で保有されている。 また、空母のような外形をもち、垂直離着陸機やヘリコプターを搭載できる強襲揚陸艦(→ 水陸両用戦艦艇)も空母に準じた扱いをうけている。
通常、空母は、対空、対潜防御のための巡洋艦、駆逐艦などの護衛艦船と、燃料、弾薬、糧食などを補給する補給艦船をともなう機動部隊を編成して運用される。空母には対空ミサイルなどの武装も装備されているが、攻撃力の中心となるのは搭載する航空機である。空母の大きさによってことなるが、正規空母では30~80機、軽空母では10~20機程度が搭載されており、戦闘機、攻撃機、早期警戒機、対潜機、ヘリコプターが必要に応じてくみあわされている。
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